PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第47回 理学療法士国家試験 午後 第80問

臨床心理学第47回午後

第47回 理学療法士国家試験 午後 第80問(臨床心理学)の正答は 1・3 です。運動性失語(Broca失語)では発語・書字などの言語表出が障害されるため、口頭での回答を必要とする検査では本来の能力を過小評価してしまいます。

問題
運動性失語があっても、目的とする機能を適切に評価できる検査はどれか。2つ選べ。
  1. 1. ベントン視覚記銘検査
  2. 2. 田中・ビネー式知能検査
  3. 3. レーブン色彩マトリクス検査
  4. 4. MMSE(Mini Mental State Examination)
  5. 5. HDS-R(改訂版長谷川式簡易知能スケール)

正答:1・3番

次の問題から答えを隠して1問ずつ出題。記録は残りません — 記録・弱点分析つきは無料アプリ
スポンサーリンク(広告)
解説
■ 正答:1・3番 — ベントン視覚記銘検査/レーブン色彩マトリクス検査

運動性失語(Broca失語)では発語・書字などの言語表出が障害されるため、口頭での回答を必要とする検査では本来の能力を過小評価してしまいます。ベントン視覚記銘検査(図形を見て描いて再生)とレーブン色彩マトリクス検査(図形の欠落部分を6択から指さしで選ぶ)は、いずれも言語表出を必要とせず実施できます。


【各選択肢の解説】

1. ベントン視覚記銘検査
✅ 正しい。幾何図形を10秒間呈示し、記憶して描画で再生する視覚性記銘力検査です。回答は描画のみで、発語を必要としません。
2. 田中・ビネー式知能検査
❌ 誤り。語彙・言語理解・口頭表現を含む言語性課題が多く、運動性失語があると成績が言語障害の影響を強く受け、知能を正しく評価できません。
3. レーブン色彩マトリクス検査(RCPM)
✅ 正しい。図案の欠けた部分に合うものを6つの選択肢から指さしで選ぶ非言語性の知能検査で、失語症例の知的機能評価に広く用いられます。
4. MMSE(Mini Mental State Examination)
❌ 誤り。見当識の口頭回答、語想起、復唱、文章の作成など言語課題を多く含むため、運動性失語があると得点が低下し認知機能を過小評価します。
5. HDS-R(改訂版長谷川式簡易知能スケール)
❌ 誤り。全項目が口頭でのやりとりを前提としており、言語表出障害があると実施・解釈ができません。

【試験対策ポイント】

失語症例に使える検査=「言わなくてよい・書かなくてよい・指させばよい」検査、と覚えるのが最短です。

  • 失語があっても実施しやすい:レーブン色彩マトリクス検査(RCPM)、コース立方体組み合わせテスト、ベントン視覚記銘検査、WAIS動作性(知覚推理)下位検査、線分二等分試験・線分抹消試験
  • 失語があると成績が下がり不適:MMSE、HDS-R、田中・ビネー、WAIS言語性(言語理解)下位検査、標準注意検査法の一部
逆に、運動麻痺が強い患者では描画や積木を使う検査が実施困難になるため、障害の種類に応じて評価法を選択するという視点が本問の狙いです。失語症そのものの評価にはSLTA(標準失語症検査)やWAB失語症検査を用いる点も併せて確認しておきましょう。

📗 PTカコモンの学習教材

この問題でつまずいた範囲は、PT国試ノート「臨床心理学」該当の章でまとめて復習できます。過去問だけでは埋まらない「なぜそうなるか」を、頻出ポイントに絞って体系的に読めます。赤シート・覚えたチェック・印刷に対応。

▶ この範囲のノートを開く
全科目セット 850円・買い切り / 12科目・全84章。運動学・解剖学・生理学は無料で読めます。
✍️ この解説の作成・点検

ST-Toolbox編集部(リハビリテーション領域の国家資格を持つ現役専門職が運営)が、理学療法士領域の有資格者の知見と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて作成・点検しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・点検したうえで公開しています。

それでも誤りが残ることがあります。「おかしいな」と思ったらお問い合わせから気軽に教えてください。確認のうえ修正し、皆さんと一緒に解説を育てていきます。

編集・監修方針を見る →

スポンサーリンク(広告)
\ この1問で終わりにしない /
理学療法士の過去問、ぜんぶ無料で解ける
無料で過去問演習を始める ▶
登録30秒・ずっと無料
関連

▶ 第47回 全問一覧

▶ 臨床心理学 の過去問一覧

スポンサーリンク(広告)