PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第48回 理学療法士国家試験 午後 第46問

内科学・臨床医学第48回午後

第48回 理学療法士国家試験 午後 第46問(内科学・臨床医学)の正答は 2 です。うっ血性心不全では左心不全による肺うっ血が起こり、気道の浮腫と間質の水分貯留から咳嗽(特に夜間・臥位で増悪する乾性咳嗽)が生じます。

問題
うっ血性心不全の際にみられるのはどれか。
  1. 1. 皮膚紅潮
  2. 2. 咳嗽
  3. 3. 初期の体重減少
  4. 4. 頸動脈雑音
  5. 5. 心胸郭比40 %

正答:2番

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解説
■ 正答:2番 — 咳嗽

うっ血性心不全では左心不全による肺うっ血が起こり、気道の浮腫と間質の水分貯留から咳嗽(特に夜間・臥位で増悪する乾性咳嗽)が生じます。重症化するとピンク色泡沫状痰、起坐呼吸、発作性夜間呼吸困難(心臓喘息)へ進みます。


【各選択肢の解説】

1. 皮膚紅潮
❌ 誤り。心拍出量低下により末梢は交感神経緊張で血管収縮するため、四肢の冷感・蒼白・チアノーゼ・冷汗がみられます。紅潮は逆の所見です。
2. 咳嗽
✅ 正しい。肺うっ血により生じます。臥位で静脈還流が増えるため夜間・臥床時に悪化し、起き上がると軽減する(起坐呼吸)のが特徴です。
3. 初期の体重減少
❌ 誤り。右心不全・体液貯留により体重は増加します。数日で2〜3kg増えれば増悪のサインで、心不全患者の毎日の体重測定は自己管理の基本です(末期の心臓悪液質では減少しますが「初期」ではありません)。
4. 頸動脈雑音
❌ 誤り。心不全でみられるのは頸静脈怒張です。頸動脈雑音(bruit)は頸動脈狭窄を示唆する所見で、心不全に特徴的ではありません。
5. 心胸郭比40%
❌ 誤り。心胸郭比(CTR)の正常は50%未満で、40%はむしろ正常範囲です。うっ血性心不全では心拡大によりCTR 50%以上となります。

【試験対策ポイント】

左心不全と右心不全は「うっ血する場所」で分けると混同しません。

区分うっ血する場所主な症状・所見
左心不全肺(肺静脈系)労作時呼吸困難、起坐呼吸、発作性夜間呼吸困難、咳嗽、泡沫状痰、湿性ラ音
右心不全全身の静脈系頸静脈怒張、肝腫大、下腿浮腫、腹水、体重増加

運動療法時の中止基準(増悪サイン)は、安静時心拍120/分以上、収縮期血圧の低下、体重の急増、下腿浮腫の増悪、Ⅲ音の出現、BNP上昇などです。Borg 11〜13(楽である〜ややきつい)の範囲で行うのが原則です。

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