第48回 理学療法士国家試験 午後 第67問
生理学第48回午後
第48回 理学療法士国家試験 午後 第67問(生理学)の正答は 2 です。上皮小体(副甲状腺)ホルモン(PTH)は、骨吸収の促進、腎尿細管でのCa再吸収促進、活性型ビタミンD産生を介した腸管Ca吸収促進により、血中Ca濃度を上昇させます。
問題
内分泌物質の作用で正しいのはどれか。
- 1. バソプレシンは尿量増加に働く。
- 2. 上皮小体ホルモンは血中Caを増加させる。 ✓
- 3. 甲状腺ホルモンは基礎代謝率を低下させる。
- 4. インスリンはグルコースの細胞内取り込みを阻害する。
- 5. 副腎皮質ホルモンは糖新生(グルコース産生)を阻害する。
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 上皮小体ホルモンは血中Caを増加させる。
上皮小体(副甲状腺)ホルモン(PTH)は、骨吸収の促進、腎尿細管でのCa再吸収促進、活性型ビタミンD産生を介した腸管Ca吸収促進により、血中Ca濃度を上昇させます。
【各選択肢の解説】
1. バソプレシンは尿量増加に働く。
❌ 誤り。バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)は下垂体後葉から分泌され、腎集合管での水再吸収を促進して尿量を減少させます。欠乏すると尿崩症で多尿になります。
❌ 誤り。バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)は下垂体後葉から分泌され、腎集合管での水再吸収を促進して尿量を減少させます。欠乏すると尿崩症で多尿になります。
2. 上皮小体ホルモンは血中Caを増加させる。
✅ 正しい。PTHは血中Caを上昇させる唯一の主要ホルモンです。拮抗するのは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から出るカルシトニンで、こちらは血中Caを低下させます。
✅ 正しい。PTHは血中Caを上昇させる唯一の主要ホルモンです。拮抗するのは甲状腺の傍濾胞細胞(C細胞)から出るカルシトニンで、こちらは血中Caを低下させます。
3. 甲状腺ホルモンは基礎代謝率を低下させる。
❌ 誤り。甲状腺ホルモン(T3・T4)は基礎代謝率を上昇させます。過剰(Basedow病)では頻脈・体重減少・発汗過多・手指振戦、不足(橋本病など)では徐脈・体重増加・寒がり・易疲労となります。
❌ 誤り。甲状腺ホルモン(T3・T4)は基礎代謝率を上昇させます。過剰(Basedow病)では頻脈・体重減少・発汗過多・手指振戦、不足(橋本病など)では徐脈・体重増加・寒がり・易疲労となります。
4. インスリンはグルコースの細胞内取り込みを阻害する。
❌ 誤り。インスリンは骨格筋・脂肪組織でGLUT4を細胞膜へ移動させ、グルコースの細胞内取り込みを促進して血糖を下げます。
❌ 誤り。インスリンは骨格筋・脂肪組織でGLUT4を細胞膜へ移動させ、グルコースの細胞内取り込みを促進して血糖を下げます。
5. 副腎皮質ホルモンは糖新生(グルコース産生)を阻害する。
❌ 誤り。糖質コルチコイド(コルチゾール)は糖新生を促進し血糖を上げます。長期投与ではステロイド糖尿病・骨粗鬆症・近位筋のステロイドミオパチーが問題になります。
❌ 誤り。糖質コルチコイド(コルチゾール)は糖新生を促進し血糖を上げます。長期投与ではステロイド糖尿病・骨粗鬆症・近位筋のステロイドミオパチーが問題になります。
【試験対策ポイント】
血糖に関わるホルモンは「下げるのはインスリンだけ、上げるのはグルカゴン・アドレナリン・コルチゾール・成長ホルモン・甲状腺ホルモン」と非対称に覚えます。Ca代謝は「PTH=上げる/カルシトニン=下げる/活性型ビタミンD=腸管吸収を上げる」の三者関係。下垂体後葉ホルモンはバソプレシン(抗利尿)とオキシトシン(子宮収縮・射乳)の2つのみで、いずれも視床下部で産生され後葉から放出されます。理学療法との関連では、ステロイド長期使用例で骨折リスクと近位筋力低下、甲状腺機能低下症で易疲労・徐脈のため運動負荷に注意、という臨床的視点も問われます。
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