PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第27問

神経疾患理学療法第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第27問(神経疾患理学療法)の正答は 5 です。Parkinson病のすくみ足には外的手がかり(キューイング)が有効です。

問題
Parkinson病のすくみ足を改善させる方法はどれか。
  1. 1. 足下を注視する。
  2. 2. 体幹を屈曲する。
  3. 3. 踵を持ち上げる。
  4. 4. 一歩目を小さく前に出す。
  5. 5. 床に引かれた横線をまたぐ。

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 床に引かれた横線をまたぐ。

Parkinson病のすくみ足には外的手がかり(キューイング)が有効です。床の横線・目標物・メトロノーム音・「イチ、ニ」の号令など、視覚や聴覚の外部刺激を与えると、障害された大脳基底核ループを迂回して運動が開始されやすくなります。


【各選択肢の解説】

1. 足下を注視する。
❌ 誤り。足元を見ると体幹が前傾して重心が前方に偏り、突進現象や転倒を招きます。視線は進行方向(前方)に向けるよう指導します。
2. 体幹を屈曲する。
❌ 誤り。Parkinson病はもともと前傾前屈姿勢が特徴で、さらに屈曲を強めると重心が支持基底面の前縁を越えて突進歩行・前方転倒が助長されます。
3. 踵を持ち上げる。
❌ 誤り。踵を挙げると支持基底面が狭まり不安定になります。指導すべきは逆で、踵から接地する大きな一歩です。
4. 一歩目を小さく前に出す。
❌ 誤り。小さな歩幅はすくみ足の特徴そのものです。一歩目は「大きく」踏み出す、あるいは一度後方や側方に体重移動してから踏み出すと動き出しやすくなります。
5. 床に引かれた横線をまたぐ。
✅ 正しい。視覚的キューの代表例で、線をまたぐ意識により歩幅が拡大しすくみが解除されます。杖に横棒を付けたL字杖やレーザーポインタ付き杖も同じ原理です。

【試験対策ポイント】

すくみ足対策のキーワードは「外的手がかり・大きな動作・リズム」の3つです。

  • 視覚キュー:床の横線やタイル、目印、逆L字型の杖
  • 聴覚キュー:メトロノーム、号令「イチ、ニ」、音楽
  • 体性感覚キュー:介助者が軽く体重移動を誘導する
  • 動作の工夫:一歩目を大きく/その場で足踏みしてから歩き出す/方向転換は大回りで
逆にすくみを悪化させるのは、狭い場所(ドア・曲がり角)、二重課題(歩きながら会話や物を持つ)、急ぐこと、足元注視、前傾姿勢です。Hoehn&Yahr分類ではすくみ足はステージⅢ以降で目立ってきます。

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