PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午前 第42問

内部障害理学療法第49回午前

第49回 理学療法士国家試験 午前 第42問(内部障害理学療法)の正答は 5 です。慢性腎臓病(CKD)ではかつて安静が勧められていましたが、現在は適度な運動がQOL・運動耐容能・生命予後を改善するとされ、腎臓リハビリテーションとして積極的に推奨されています。

問題
慢性腎臓病患者に対する生活指導で制限する必要がないのはどれか。
  1. 1. 飲酒量(アルコール量)
  2. 2. 水分摂取量
  3. 3. 食塩摂取量
  4. 4. 蛋白摂取量
  5. 5. 日常の身体活動量

正答:5番

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解説
■ 正答:5番 — 日常の身体活動量

慢性腎臓病(CKD)ではかつて安静が勧められていましたが、現在は適度な運動がQOL・運動耐容能・生命予後を改善するとされ、腎臓リハビリテーションとして積極的に推奨されています。したがって日常の身体活動量は一律に制限する必要がありません。


【各選択肢の解説】

1. 飲酒量(アルコール量)
✅ 制限が必要。過度の飲酒は血圧上昇・尿酸値上昇を招くため、節酒(日本酒換算で1日1合程度まで)の指導が行われます。
2. 水分摂取量
✅ 制限が必要。腎機能が低下して尿量が減った時期や透析導入後は、体液貯留・心不全・肺水腫を防ぐため水分制限が行われます(過度の制限も脱水を招くため病期に応じた調整が必要です)。
3. 食塩摂取量
✅ 制限が必要。CKDでは食塩1日3g以上6g未満が基準で、高血圧と体液貯留の管理に直結する最重要項目です。
4. 蛋白摂取量
✅ 制限が必要。蛋白の過剰摂取は糸球体過剰濾過を招き腎機能低下を加速させるため、病期に応じて0.6〜0.8g/kg/日程度に制限します。
5. 日常の身体活動量
❌ 制限する必要がない。安静は筋萎縮・心肺機能低下・インスリン抵抗性の悪化を招きます。現在は有酸素運動とレジスタンス運動の併用が推奨され、透析中の運動療法も広く行われています。

【試験対策ポイント】

CKDの生活指導は「食事は引き算、運動は足し算」と覚えると混乱しません。

  • 食塩:3g以上6g未満/日
  • 蛋白質:ステージG3以降で0.6〜0.8g/kg標準体重/日
  • カリウム:G3b以降で制限(高カリウム血症は致死性不整脈の原因)
  • 水分:尿量減少期・透析期に制限、体重増加量で管理
  • 禁煙・節酒・血圧管理(130/80mmHg未満が目標)
  • 運動:制限せず推奨。運動耐容能・蛋白尿・生命予後の改善効果
透析患者では透析日と非透析日で体調が大きく異なること、シャント肢に血圧計や重い負荷をかけないこと、透析後は除水による起立性低血圧に注意することが実技的なポイントです。

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