第49回 理学療法士国家試験 午後 第63問
生理学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第63問(生理学)の正答は 2 です。運動時には交感神経活動の亢進により腹腔内臓(肝・消化管)と腎の血管が収縮して血流が減少し、その分を活動筋・心臓(冠動脈)・皮膚へ再分配する。
問題
運動負荷による臓器への血流配分について正しいのはどれか。
- 1. 冠血流は減少する。
- 2. 肝血流は減少する。 ✓
- 3. 腎血流は増加する。
- 4. 脳血流は増加する。
- 5. 皮膚血流は減少する。
正答:2番
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解説
■ 正答:2番 — 肝血流は減少する。
運動時には交感神経活動の亢進により腹腔内臓(肝・消化管)と腎の血管が収縮して血流が減少し、その分を活動筋・心臓(冠動脈)・皮膚へ再分配する。これを血流再分配という。
【各選択肢の解説】
1. 冠血流は減少する。
❌ 誤り。心筋は酸素摂取率がもともと高く需要増を血流増加で賄うため、運動時の冠血流は安静時の4〜5倍に増加する。
❌ 誤り。心筋は酸素摂取率がもともと高く需要増を血流増加で賄うため、運動時の冠血流は安静時の4〜5倍に増加する。
2. 肝血流は減少する。
✅ 正しい。安静時に心拍出量の約20〜25%を受けていた肝・内臓循環は、最大運動時には3〜5%程度まで低下する。運動直後の消化不良や食後すぐの運動を避ける根拠でもある。
✅ 正しい。安静時に心拍出量の約20〜25%を受けていた肝・内臓循環は、最大運動時には3〜5%程度まで低下する。運動直後の消化不良や食後すぐの運動を避ける根拠でもある。
3. 腎血流は増加する。
❌ 誤り。腎血流も交感神経性の血管収縮で減少する(最大運動時は安静時の1/4程度)。そのため運動中は尿量が減少する。
❌ 誤り。腎血流も交感神経性の血管収縮で減少する(最大運動時は安静時の1/4程度)。そのため運動中は尿量が減少する。
4. 脳血流は増加する。
❌ 誤り。脳血流は自動調節能により平均血圧60〜150 mmHgの範囲でほぼ一定に保たれる。運動時も大きくは変化しない。
❌ 誤り。脳血流は自動調節能により平均血圧60〜150 mmHgの範囲でほぼ一定に保たれる。運動時も大きくは変化しない。
5. 皮膚血流は減少する。
❌ 誤り。運動中は体温上昇に対する放熱のため皮膚血流は増加する。ただし運動開始直後や最大運動時には一過性に減少することがある。
❌ 誤り。運動中は体温上昇に対する放熱のため皮膚血流は増加する。ただし運動開始直後や最大運動時には一過性に減少することがある。
【試験対策ポイント】
心拍出量の配分(安静時→最大運動時)はざっくりした割合で押さえる。
| 臓器 | 安静時 | 最大運動時 |
|---|---|---|
| 骨格筋 | 約20% | 約80〜85% |
| 肝・内臓 | 約25% | 約3〜5% |
| 腎 | 約20% | 約2〜4% |
| 脳 | 約15% | 約4%(絶対量は不変) |
| 心(冠) | 約4% | 約4%(絶対量は4〜5倍) |
| 皮膚 | 約5% | 増加(放熱) |
- 脳と心は「割合は下がっても絶対量は減らない(むしろ増える)」というのが最重要ポイント。
- 心拍出量そのものが安静時5 L/分から最大20〜25 L/分へ増えるため、割合と絶対量を混同しないこと。
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