第49回 理学療法士国家試験 午後 第65問
生理学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第65問(生理学)の正答は 4 です。ノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に結合し、細胞内cAMPを増やしてCa2+流入を促進することで心収縮力(陽性変力作用)と心拍数(陽性変時作用)を高める。
問題
心臓で正しいのはどれか。
- 1. 収縮期に冠血管の血流は増加する。
- 2. 心筋は伸張されると収縮力が低下する。
- 3. 左心室と左心房とは同時に収縮が始まる。
- 4. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。 ✓
- 5. 心筋の収縮は主に水素イオンの細胞内流入によって生じる。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。
ノルアドレナリンは心筋のβ1受容体に結合し、細胞内cAMPを増やしてCa2+流入を促進することで心収縮力(陽性変力作用)と心拍数(陽性変時作用)を高める。
【各選択肢の解説】
1. 収縮期に冠血管の血流は増加する。
❌ 誤り。収縮期は心筋内圧が高く冠血管が圧迫されるため血流は減少し、冠血流の大半は拡張期に流れる。頻脈で拡張期が短縮すると心筋虚血が生じやすい理由でもある。
❌ 誤り。収縮期は心筋内圧が高く冠血管が圧迫されるため血流は減少し、冠血流の大半は拡張期に流れる。頻脈で拡張期が短縮すると心筋虚血が生じやすい理由でもある。
2. 心筋は伸張されると収縮力が低下する。
❌ 誤り。Frank-Starlingの法則により、心筋は前負荷(静脈還流)で伸張されるほど収縮力が増して1回拍出量が増える。
❌ 誤り。Frank-Starlingの法則により、心筋は前負荷(静脈還流)で伸張されるほど収縮力が増して1回拍出量が増える。
3. 左心室と左心房とは同時に収縮が始まる。
❌ 誤り。刺激伝導系(洞結節→心房→房室結節→His束→Purkinje線維)の順に伝わるため、心房が先に収縮し、房室結節での遅延を経て心室が収縮する。この時間差が心室充満を助ける。
❌ 誤り。刺激伝導系(洞結節→心房→房室結節→His束→Purkinje線維)の順に伝わるため、心房が先に収縮し、房室結節での遅延を経て心室が収縮する。この時間差が心室充満を助ける。
4. ノルアドレナリンは心筋収縮力を増加する。
✅ 正しい。β1受容体を介する陽性変力作用で、運動時やショック時の循環維持に働く。
✅ 正しい。β1受容体を介する陽性変力作用で、運動時やショック時の循環維持に働く。
5. 心筋の収縮は主に水素イオンの細胞内流入によって生じる。
❌ 誤り。心筋の収縮はCa2+の細胞内流入とそれに続く筋小胞体からのCa2+放出(カルシウム誘発性カルシウム放出)による。水素イオンはむしろ蓄積すると収縮力を低下させる。
❌ 誤り。心筋の収縮はCa2+の細胞内流入とそれに続く筋小胞体からのCa2+放出(カルシウム誘発性カルシウム放出)による。水素イオンはむしろ蓄積すると収縮力を低下させる。
【試験対策ポイント】
- 冠血流は拡張期主体。心拍数が上がると拡張期が短縮するので、心疾患患者の運動負荷では頻脈のコントロールが重要。
- 心拍出量=1回拍出量×心拍数。1回拍出量を決めるのは前負荷(静脈還流)・後負荷(血管抵抗)・心収縮力の3要素。
- 心筋は骨格筋と違い強縮を起こさない(活動電位のプラトー相=不応期が長いため)。この性質がポンプ機能を保証する。
- 心筋の特徴として、介在板のギャップ結合による機能的合胞体(全か無かの法則で一斉収縮)も併せて問われやすい。
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