第49回 理学療法士国家試験 午後 第66問
生理学第49回午後
第49回 理学療法士国家試験 午後 第66問(生理学)の正答は 4 です。グルカゴンは膵ランゲルハンス島α細胞から分泌される血糖上昇ホルモンで、肝でのグリコーゲン分解と、乳酸・アミノ酸・グリセロールからブドウ糖をつくる糖新生を促進する。
問題
糖質代謝について正しいのはどれか。
- 1. ビタミンCが補酵素として関与する。
- 2. 酸化的リン酸化によって乳酸を生じる。
- 3. 中枢神経は脂肪酸をエネルギー源とする。
- 4. グルカゴンは糖新生系の生合成を促進する。 ✓
- 5. 甲状腺ホルモンは糖質代謝には関係しない。
正答:4番
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解説
■ 正答:4番 — グルカゴンは糖新生系の生合成を促進する。
グルカゴンは膵ランゲルハンス島α細胞から分泌される血糖上昇ホルモンで、肝でのグリコーゲン分解と、乳酸・アミノ酸・グリセロールからブドウ糖をつくる糖新生を促進する。
【各選択肢の解説】
1. ビタミンCが補酵素として関与する。
❌ 誤り。糖質代謝(ピルビン酸脱水素酵素複合体・TCA回路)の補酵素として働くのはビタミンB1(チアミン)。欠乏で脚気やWernicke脳症を生じる。ビタミンCはコラーゲン合成に関与する。
❌ 誤り。糖質代謝(ピルビン酸脱水素酵素複合体・TCA回路)の補酵素として働くのはビタミンB1(チアミン)。欠乏で脚気やWernicke脳症を生じる。ビタミンCはコラーゲン合成に関与する。
2. 酸化的リン酸化によって乳酸を生じる。
❌ 誤り。乳酸は酸素が不足した状態で解糖系(嫌気的代謝)によりピルビン酸から生じる。酸化的リン酸化はミトコンドリアで酸素を用いてATPを産生する好気的過程。
❌ 誤り。乳酸は酸素が不足した状態で解糖系(嫌気的代謝)によりピルビン酸から生じる。酸化的リン酸化はミトコンドリアで酸素を用いてATPを産生する好気的過程。
3. 中枢神経は脂肪酸をエネルギー源とする。
❌ 誤り。脂肪酸は血液脳関門をほとんど通過できず、中枢神経は原則としてブドウ糖を唯一のエネルギー源とする(飢餓時はケトン体を利用)。
❌ 誤り。脂肪酸は血液脳関門をほとんど通過できず、中枢神経は原則としてブドウ糖を唯一のエネルギー源とする(飢餓時はケトン体を利用)。
4. グルカゴンは糖新生系の生合成を促進する。
✅ 正しい。血糖低下時にα細胞から分泌され、糖新生系酵素の合成を誘導して血糖を上昇させる。インスリンと拮抗する。
✅ 正しい。血糖低下時にα細胞から分泌され、糖新生系酵素の合成を誘導して血糖を上昇させる。インスリンと拮抗する。
5. 甲状腺ホルモンは糖質代謝には関係しない。
❌ 誤り。甲状腺ホルモンは腸管からの糖吸収促進、グリコーゲン分解促進など糖質代謝を亢進させ、基礎代謝全体を上げる。
❌ 誤り。甲状腺ホルモンは腸管からの糖吸収促進、グリコーゲン分解促進など糖質代謝を亢進させ、基礎代謝全体を上げる。
【試験対策ポイント】
血糖を下げるホルモンはインスリンただ1つ、上げるホルモンは複数あるという非対称性が最頻出。
| 作用 | ホルモン |
|---|---|
| 血糖を下げる | インスリン(膵β細胞) |
| 血糖を上げる | グルカゴン(膵α細胞)、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモン、甲状腺ホルモン |
- ATP産生量:解糖系のみ(嫌気)は2 ATP、好気的代謝は約36〜38 ATP。無酸素性作業閾値(AT)を超えると乳酸が蓄積する。
- 運動療法での糖尿病管理は、有酸素運動により骨格筋のGLUT4が細胞膜へ移動し、インスリン非依存性にブドウ糖取り込みが増える機序による。
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