PTカコモン理学療法士国家試験 過去問・解説

第49回 理学療法士国家試験 午後 第91問

内科学・臨床医学第49回午後

第49回 理学療法士国家試験 午後 第91問(内科学・臨床医学)の正答は 1 です。間質性肺炎は肺胞壁(間質)の炎症と線維化を主体とする拘束性換気障害です。

問題
間質性肺炎の特徴はどれか。
  1. 1. 単純エックス線写真ですりガラス陰影
  2. 2. 肺コンプライアンスの上昇
  3. 3. 水泡音の聴診
  4. 4. 横隔膜低位
  5. 5. 湿性の咳嗽

正答:1番

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解説
■ 正答:1番 — 単純エックス線写真ですりガラス陰影

間質性肺炎は肺胞壁(間質)の炎症と線維化を主体とする拘束性換気障害です。画像ではすりガラス陰影・網状影・蜂巣肺が特徴で、聴診では吸気終末の捻髪音(fine crackles)、症状は乾性咳嗽、肺は硬く縮むためコンプライアンスは低下します。


【各選択肢の解説】

1. 単純エックス線写真ですりガラス陰影
✅ 正しい。びまん性のすりガラス陰影・網状影が両側下肺野・胸膜直下優位に現れ、進行すると蜂巣肺(honeycombing)を形成します。HRCTでより明瞭に描出されます。
2. 肺コンプライアンスの上昇
❌ 誤り。線維化で肺が硬くなるためコンプライアンスは低下します。上昇するのは肺胞壁が破壊されて弾性収縮力を失う肺気腫(COPD)です。
3. 水泡音の聴診
❌ 誤り。水泡音(coarse crackles)は気道内の分泌物によるもので、肺炎・気管支拡張症・肺水腫で聴かれます。間質性肺炎で特徴的なのは捻髪音(fine crackles、マジックテープを剥がすような音)です。
4. 横隔膜低位
❌ 誤り。横隔膜低位・平低化は肺の過膨張を示す所見で、COPD(肺気腫)の特徴です。間質性肺炎では肺容積が減少し、横隔膜はむしろ挙上します。
5. 湿性の咳嗽
❌ 誤り。間質性肺炎の咳は痰を伴わない乾性咳嗽が典型です。湿性咳嗽は分泌物の多い慢性気管支炎・気管支拡張症などで見られます。

【試験対策ポイント】

拘束性(間質性肺炎)と閉塞性(COPD)の対比で覚えるのが最短です。

項目間質性肺炎(拘束性)COPD(閉塞性)
%肺活量80%未満に低下正常のことが多い
1秒率70%以上(保たれる)70%未満に低下
肺コンプライアンス低下(硬い肺)上昇(柔らかい肺)
聴診捻髪音(fine crackles)呼気延長・肺胞呼吸音減弱・笛音
咳・痰乾性咳嗽湿性咳嗽・喀痰
胸部X線すりガラス影・網状影・蜂巣肺・横隔膜挙上透過性亢進・横隔膜平低化・滴状心
呼吸パターン浅く速い(頻呼吸)口すぼめ呼吸・呼気延長
指の所見ばち指

間質性肺炎では労作時に急激にSpO2が低下するため、運動療法中は必ずパルスオキシメーターで監視し、SpO2 90%未満で中止・酸素投与の検討が必要です。ステロイド治療中の患者では骨粗鬆症・ミオパチーにも配慮します。

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