第15回 言語聴覚士国家試験 第111問
リハ医学第15回
気道閉塞に対し、気管内挿管より気管切開をした方がよいのはどれか。
a.乳児期
b.開口困難
c.頸椎損傷
d.泥酔状態
e.後鼻口閉鎖
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
気管切開は気管内挿管より侵襲的ですが、長期気道確保が必要な場合や、経口・経鼻挿管が困難・危険な場合に選択されます。開口困難と頸椎損傷は、気管内挿管の技術的困難さや合併症リスクが高いため、気管切開の適応となります。
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【各選択肢の解説】
a. 乳児期
❌ 誤り。乳児期では気管切開は合併症(気管狭窄など)のリスクが高いため、気管内挿管が優先されます。乳児の気管切開は相対的禁忌に近い選択肢です。
b. 開口困難
✅ 正しい。開口困難があると経口挿管ができず、経鼻挿管も困難になる可能性があります。気管切開は直接気管にアクセスできるため、この場合の最適な選択です。
c. 頸椎損傷
✅ 正しい。頸椎損傷患者では挿管時の頸椎の動きが脊髄損傷を悪化させるリスクがあります。気管切開は頸椎を動かさずに気道確保できるため、第一選択になります。
d. 泥酔状態
❌ 誤り。泥酔状態は一時的な状態であり、意識の回復を待つことで気道管理の必要性が低下します。長期の気道確保が不要であれば、気管内挿管で対応できます。
e. 後鼻口閉鎖
❌ 誤り。後鼻口閉鎖は気管切開の直接的な適応ではありません。むしろ経鼻挿管ができないため経口挿管を選択するだけであり、気管切開の必要はありません。
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【試験対策ポイント】
気管内挿管 vs 気管切開の選択基準:
| 状況 | 気管内挿管 | 気管切開 |
|---|---|---|
| 開口困難 | 困難・危険 | ✅ 優先 |
| 頸椎損傷 | 脊髄損傷悪化リスク | ✅ 優先 |
| 乳児期 | ✅ 優先 | 合併症リスク高 |
| 泥酔状態 | ✅ 短期対応 | 長期必要ない |
| 後鼻口閉鎖 | ✅ 経口で対応 | 不要 |
キーポイント:
- 気管切開の適応:長期気道確保 + 挿管が「技術的に困難」または「医学的に危険」な場合
- 開口困難・頸椎損傷は両立不可能な問題
- 乳児は気管切開の相対的禁忌(成長に伴う気管狭窄リスク)