第15回 言語聴覚士国家試験 第112問
臨床神経学第15回
パーキンソン病でみられるのはどれか。
a.ミオクローヌス
b.姿勢反射障害
c.小字症
d.失調性歩行
e.弛緩性麻痺
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — b,c
パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞の変性に伴う運動低下性パーキンソニズムです。特徴的な症状は**静止時振戦、筋固縮、動作緩慢、姿勢反射障害**の4大徴候であり、このうち姿勢反射障害と小字症(小文字や書字が小さくなる)が代表的です。
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【各選択肢の解説】
a. ミオクローヌス
❌ 誤り。ミオクローヌスは脊髄小脳変性症や脳炎などでみられる不随意運動で、パーキンソン病では認められません。パーキンソン病の不随意運動は「静止時振戦」であり、ミオクローヌスではありません。
b. 姿勢反射障害
✅ 正しい。パーキンソン病の4大徴候の1つです。体の動きに対する自動的な姿勢調整が障害されるため、転倒しやすくなります。進行期には顕著になり、介護の重要なリスク要因となります。
c. 小字症
✅ 正しい。書字の字が次第に小さくなっていく現象で、パーキンソン病に特徴的です。腕や手指の動作緩慢とともに、筆圧が減少し筆跡も不安定になります。診断支援となる重要な臨床徴候です。
d. 失調性歩行
❌ 誤り。失調性歩行は小脳疾患の特徴で、歩幅が広く踏ん張るように歩く様子がみられます。パーキンソン病では「前傾姿勢で小刻み歩行」となり、失調性歩行ではありません。
e. 弛緩性麻痺
❌ 誤り。弛緩性麻痺は下位運動ニューロン障害の特徴です。パーキンソン病は錐体外路系の障害であり、筋力低下や反射減弱ではなく、筋固縮(鉛管現象)と動作緩慢が起こります。
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【試験対策ポイント】
パーキンソン病 4大徴候
- 静止時振戦(安静時に4〜6Hz)
- 筋固縮(鉛管現象・歯車様固縮)
- 動作緩慢(akinesia)
- 姿勢反射障害(転倒リスク↑)
パーキンソン病vs小脳疾患の歩行比較
| 特徴 | パーキンソン病 | 小脳疾患 |
|---|---|---|
| 歩行パターン | 小刻み歩行・前傾 | 失調性歩行(広歩幅) |
| ふらつき | なし | あり(体幹失調) |
| 筋緊張 | 固縮 | 正常〜低下 |
パーキンソン病でみられる随伴症状
- 小字症(書字が小さくなる)
- 寡動性(動きが少ない)
- 無動性黙礼(表情が乏しい)
- 声量低下(小音声)
各選択肢が示す疾患の区別
- ミオクローヌス:脊髄小脳変性症、脳炎、進行性筋強直性ジストロフィー
- 失調性歩行:小脳梗塞、脊髄小脳変性症
- 弛緩性麻痺:脳幹卒中(球麻痺)、脊髄前角細胞疾患(ALS)