STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第179問

機能性構音障害第15回
6歳の男児。主訴は「サ行とカ行が言えない」まず行うべき検査はどれか。 a.構音検査 b.純音聴力検査 c.言語発達の検査 d.視知覚認知検査 e.読み書きの検査 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — a,b,c 6歳児の「サ行・カ行が言えない」という訴えに対し、機能性構音障害の診断と原因究明のために実施すべき検査は、構音検査で構音パターンを把握し、純音聴力検査で聴覚障害を除外し、言語発達検査で全般的な言語発達の段階を確認することです。これらは機能性構音障害の鑑別診断と治療方針決定に必須の基本検査群です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 構音検査 ✅ 正しい。サ行やカ行がどのような誤りパターン(前舌化、口蓋音化など)で出現しているかを詳細に把握する必須検査です。機能性構音障害の診断根拠となります。 b. 純音聴力検査 ✅ 正しい。高周波数帯域(サ行・カ行は高周波)の軽度聴覚障害が構音誤りの原因である可能性を除外するために必須です。聴覚障害による構音障害と機能性構音障害の鑑別が重要です。 c. 言語発達の検査 ✅ 正しい。6歳児の全般的な言語発達段階を把握し、構音誤りが単なる発達遅延なのか、習癖性のものなのかを判断する必要があります。言語発達全般の評価なしに治療方針は決められません。 d. 視知覚認知検査 ❌ 誤り。視知覚や認知機能は、構音障害の一次的原因ではありません。学習障害や発達障害の合併が疑われない限り、優先順位が低い検査です。 e. 読み書きの検査 ❌ 誤り。6歳児は就学前~初期段階であり、構音障害の有無を判定する段階では読み書き能力の評価は不要です。後続的に必要になる可能性はありますが、初期評価では優先されません。 --- 【試験対策ポイント】 機能性構音障害の初期評価:「基本の3検査」 | 検査項目 | 目的 | 理由 | |---|---|---| | 構音検査 | 誤りパターンの確定 | 治療対象音の決定に必須 | | 純音聴力検査 | 聴覚障害の除外 | 聴覚型構音障害との鑑別 | | 言語発達検査 | 発達段階の確認 | 発達的誤りか習癖か判定 | 「優先度の低い検査」の判定基準 - 視知覚・認知検査:直接的な構音原因ではない - 読み書き検査:就学前段階では不急(後続的評価) - 運動機能検査:器質的異常が疑われない場合は不要 6歳時点での「サ行・カ行の誤り」は発達的誤りの可能性が高いが、聴覚や言語発達全体との関連を必ず確認する。
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