第28回 言語聴覚士国家試験 第79問
機能性構音障害第28回
新版構音検査の評価項目にないのはどれか。
- 1.語内位置
- 2.音韻処理 ✓
- 3.誤り音の種類
- 4.誤り方の一貫性
- 5.後続母音による影響
正答:2番
解説
# 第28回 第79問 解説
■ 正答:**2番 — 音韻処理**
新版構音検査(標準化構音検査)は、構音の正誤を詳細に分析するための検査ですが、**音韻体系の習得段階や音韻処理能力そのものを評価する項目は含まれません**。構音検査は「実際の調音がどうなっているか」という産出面に特化しており、音韻処理(音韻の体系的習得・音韻認識能力など)はむしろ別の言語検査(言語発達検査・限局性学習障害の評価など)で評価されます。
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【各選択肢の解説】
1. **語内位置**
✅ 正しい。新版構音検査の評価項目。例えば「/s/」がどの位置(語頭・語中・語末)で誤るか、位置による誤り方の違いを分析します。
2. **音韻処理**
❌ 誤り。新版構音検査の評価項目に**含まれません**。音韻処理(音韻体系の獲得段階や音韻認識能力)は「言語能力」の領域であり、構音検査は「調音の産出」に限定されます。
3. **誤り音の種類**
✅ 正しい。新版構音検査の評価項目。置換・歪み・省略・添加など、誤った構音がどのタイプに分類されるか分析します。
4. **誤り方の一貫性**
✅ 正しい。新版構音検査の評価項目。同じ音を繰り返し発話したとき、毎回同じように誤るか(一貫性あり)、それともばらつきがあるか(不安定)を評価します。一貫性がない場合は機能的な困難より神経学的な問題の可能性が高まります。
5. **後続母音による影響**
✅ 正しい。新版構音検査の評価項目。子音の正誤が後続する母音の質に影響されるかどうかを分析します。例えば「/s/」が「サ」では誤るが「スー」では正しい、というような音韻環境の影響を捉えます。
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【試験対策ポイント】
**構音検査 vs 言語検査の区別**:
| 検査の焦点 | 主な検査項目 | 責任分野 |
|---|---|---|
| **構音検査**(新版含む) | 語内位置・誤り音の種類・一貫性・音韻環境(後続母音)の影響 | 調音運動学・機能性構音障害 |
| **言語検査**(SLTA・LOCS・PVT-R等) | 音韻体系の習得度・音韻認識・意味・文法 | 言語獲得・言語発達学・高次脳機能 |
**新版構音検査(標準化された検査)の3つの特徴**:
1. **単音レベル**の正誤判定(「/s/」は正常か誤るか)
2. **調音の産出特性**を体系的に記録(どこで、どのように誤るか)
3. **音韻環境の影響**を捉える(語頭・語中・語末、後続母音による変動)
**国試頻出:「含まれない項目」を狙った出題**では以下を確認:
- 音韻処理・音韻認識・言語理解・文法・意味論→言語検査の範囲
- 調音点・調音様式の誤り、語内位置、一貫性→構音検査の範囲
→ **「処理」と名がつく項目は認知的・中枢言語機能を示唆するため、末梢的な調音検査には含まれません**。