STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第39問

音声学第15回
日本語(共通語)のイントネーションの性質として適切なのはどれか。 a.統語構造が反映される。 b.単語ごとに決まっている。 c.上昇したピッチは文末まで下がらない。 d.アクセントが関与しない。 e.ダウンステップが生じる。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — a,e 日本語のイントネーションは、単語単位ではなく文全体の音調パターンであり、統語構造(文の終わり・質問・強調など)を反映します。また、複数の高アクセント音が連続する際にピッチが階段状に低下するダウンステップが顕著に生じるのが日本語の特徴です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 統語構造が反映される。 ✅ 正しい。イントネーションは文末の上昇(疑問文)・下降(平叙文)など、文法的・意味的な機能を担います。統語構造によってピッチパターンが変わります。 b. 単語ごとに決まっている。 ❌ 誤り。アクセント(ピッチの上げ下げ)は単語単位で決まりますが、イントネーション(全体的な声調)は文全体で決まります。文脈や統語構造によって変動します。 c. 上昇したピッチは文末まで下がらない。 ❌ 誤り。日本語の平叙文では、初頭で高い基本周波数を示した後、全体的に低下傾向を示します。上昇ピッチが文末まで維持されるわけではなく、むしろ下降するのが標準です。 d. アクセントが関与しない。 ❌ 誤り。イントネーションはアクセントと相互に関係します。アクセント核の位置がイントネーションに影響を与え、逆にイントネーション変化がアクセント知覚に影響します。 e. ダウンステップが生じる。 ✅ 正しい。日本語では、複数の高いピッチを持つ音が連続するとき、後続の高さが段階的に低下するダウンステップが顕著に観察されます。これは日本語の特有な音韻的特性です。 --- 【試験対策ポイント】 | 概念 | 定義 | 単位 | 機能 | |---|---|---|---| | アクセント | 単語内のピッチの上げ下げ | 単語 | 同音異義語の区別 | | イントネーション | 文全体の基本周波数の変化 | 文 | 文法的意味・感情表現 | キーワード: - ダウンステップ:複数の高いピッチが連続する場合、後続ピッチが段階的に低下 - 平叙文:初頭高→全体的下降傾向 - 疑問文:文末上昇 - イントネーション=統語構造+超分節的特徴
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