STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第15回 言語聴覚士国家試験 第43問

聴覚心理学第15回
正しいのはどれか。
  1. 1.4ソーンの音の大きさは2ソーンの音の4倍である。
  2. 2.1000Hz、100dBSPLの純音の大きさは1ソーンである。
  3. 3.6フォン相当の音の大きさのレベルの上昇によって大きさは約2倍になる。
  4. 4.4000Hz、10フォンの純音の大きさに相当する250Hzの純音の大きさのレベルは約30フォンである。
  5. 5.250Hz、60フォンの純音の大きさは1000Hz、60dBSPLの純音の大きさと等しい。 ✓

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — 250Hz、60フォンの純音の大きさは1000Hz、60dBSPLの純音の大きさと等しい フォン(phon)は基準周波数1000Hzでの音圧レベル(dBSPL)に等しい聴感度を持つ周波数における音圧レベルの値として定義されます。250Hz、60フォンは「1000Hz、60dBSPLと同じ大きさ」という定義そのものです。フォンはあくまで「聴感的大きさを1000Hzの基準と比較した相対的な指標」であり、複数の周波数で同じフォン値なら聴感的大きさが等しいのです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 4ソーンの音の大きさは2ソーンの音の4倍である。 ❌ 誤り。ソーン(sone)はフォン値から心理物理的な大きさを求める単位で、1ソーン=40フォンと定義されます。大きさの倍数関係は非線形であり、ソーン値が2倍になったら大きさが4倍になるわけではありません。ソーン=2^(フォン-40)/10という指数関数式により、4ソーンは2ソーンの2倍の大きさです。 2. 1000Hz、100dBSPLの純音の大きさは1ソーンである。 ❌ 誤り。1ソーンは40フォン(=1000Hz、40dBSPL)に相当します。1000Hz、100dBSPLは100フォンであり、これは「ソーン=2^(100-40)/10=2^6=64ソーン」となります。フォンとソーンの対応関係を混同した誤りです。 3. 6フォン相当の音の大きさのレベルの上昇によって大きさは約2倍になる。 ❌ 誤り。ソーンの倍増には約10フォンの上昇が必要です(2^(10/10)=2)。6フォン上昇させたときのソーン増加倍率は2^(6/10)≒1.52倍であり、2倍ではありません。この選択肢は「大きさが2倍になるには10フォン上昇が必要」という重要知識と誤った数値を混同させるための干渉肢です。 4. 4000Hz、10フォンの純音の大きさに相当する250Hzの純音の大きさのレベルは約30フォンである。 ❌ 誤り。フォンの定義上、4000Hz、10フォンと「聴感的大きさが等しい」音は1000Hz、10フォン(=10dBSPL)です。250Hzで同じ大きさを得るには、等ラウドネス曲線により1000Hzより低いレベルが必要になることが多いため、30フォンより低くなります。周波数による等ラウドネス曲線の形状を無視した誤りです。 5. 250Hz、60フォンの純音の大きさは1000Hz、60dBSPLの純音の大きさと等しい。 ✅ 正しい。フォンの定義そのものです。「X Hz、Y フォン」という表現は「1000Hzの Y dBSPLと同じ聴感的大きさを持つX Hz の純音」を意味します。したがって250Hz、60フォン=1000Hz、60dBSPL(=60フォン)の聴感的大きさが等しいことは定義上明らかです。 --- 【試験対策ポイント】 フォン(phon)とソーン(sone)の定義・違い: | 項目 | フォン(phon) | ソーン(sone) | |---|---|---| | 定義 | 1000Hz基準での相対聴感度 | 心理物理的「大きさ」の絶対値 | | 基準値 | 1
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