第15回 言語聴覚士国家試験 第54問
言語発達障害学第15回
3歳6ヶ月の男児。言葉の遅れを主訴に来院。評価に適切でないのはどれか。
- 1.WPSSI知能診断検査 ✓
- 2.<S-S法>言語発達遅滞検査
- 3.ITPA言語学習能力診断検査
- 4.遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
- 5.遊戯聴力検査
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — WPSSI知能診断検査
WPSSI(ウェクスラー幼児知能診断検査)は適用年齢が4歳0ヶ月〜6歳11ヶ月であり、3歳6ヶ月の対象児には適用外です。言語発達障害の評価には、対象児の発達段階に応じた検査を選択する必要があります。
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【各選択肢の解説】
1. WPSSI知能診断検査
❌ 誤り。対象年齢が4歳0ヶ月以上であるため、3歳6ヶ月の幼児には適用できません。幼い年齢層には遠城寺式など別の検査を選択すべきです。
2. S-S法言語発達遅滞検査
✅ 正しい。2歳0ヶ月〜4歳11ヶ月を対象とした検査で、語彙・文法・音韻など言語の各領域を系統的に評価でき、3歳6ヶ月児に直接適用可能です。
3. ITPA言語学習能力診断検査
✅ 正しい。3歳6ヶ月〜9歳11ヶ月を対象とした検査で、受容言語・表出言語などを複数の観点から評価できます。3歳6ヶ月はちょうど適用開始年齢です。
4. 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法
✅ 正しい。0歳〜3歳11ヶ月を対象とした検査で、運動・認知・言語・社会性など発達全般を評価します。3歳6ヶ月児の発達状況把握に有用です。
5. 遊戯聴力検査
✅ 正しい。通常2歳〜4歳での聴力評価法で、言語発達遅延児には聴覚機能の確認が重要な鑑別診断項目です。聴覚障害の除外に不可欠です。
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【試験対策ポイント】
幼児評価検査の適用年齢(3歳6ヶ月児のポイント):
| 検査名 | 対象年齢 | 評価内容 |
|---|---|---|
| 遠城寺式乳幼児分析的発達検査法 | 0〜3歳11ヶ月 | 発達全般(運動・認知・言語・社会性) |
| S-S法言語発達遅滞検査 | 2歳0ヶ月〜4歳11ヶ月 | 語彙・文法・音韻・構文等 |
| ITPA言語学習能力診断検査 | 3歳6ヶ月〜9歳11ヶ月 | 受容・表出言語など認知的側面 |
| WPSSI知能診断検査 | 4歳0ヶ月〜6歳11ヶ月 | 知能全般(言語性・動作性) |
| 新版K式発達検査 | 0ヶ月〜20歳11ヶ月 | 発達全般(広範囲適用) |
重要な否定知識:
・WPSSI、新版田中ビネー知能検査Ⅴ式など4歳以上の検査は3歳児には不適切
・言語発達遅延児の評価では「聴力検査」は必ず含める(聴覚障害の除外が重要)
・3歳6ヶ月は複数検査を組み合わせ、多面的評価することが推奨される