STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第184問

神経系第16回
嚥下関連ニューロンが存在するのはどれか。 a.上丘 b.疑核 c.孤束核 d.網様体 e.上オリーブ核 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — b,c,d(疑核、孤束核、網様体) 嚥下関連ニューロンは、嚥下反射の遠心路(運動出力)と求心路(感覚入力)、および嚥下中枢の機能を担う脳幹ニューロンです。疑核は咽頭・喉頭筋の運動制御、孤束核は味覚と咽頭感覚の統合、網様体は嚥下中枢の調整役を担っており、この3つが嚥下に直接関与する重要な核です。 --- 【各選択肢の解説】 a. 上丘 ❌ 誤り。上丘は視覚的注視や視運動反応に関わる中脳の構造であり、嚥下制御には関与しません。嚥下は脳幹下位の構造(橋・延髄)で制御されます。 b. 疑核 ✅ 正しい。疑核は延髄にある運動神経核であり、迷走神経(X)の遠心路として咽頭収縮筋、喉頭内筋、食道上部括約筋など嚥下に必須の筋群を支配します。嚥下中枢として最も重要な核です。 c. 孤束核 ✅ 正しい。孤束核は延髄にある感覚核で、舌咽神経(IX)と迷走神経(X)を介して咽頭・軟口蓋の感覚情報と味覚を受け入れ、嚥下反射の求心路として機能します。感覚統合に必須です。 d. 網様体 ✅ 正しい。橋・延髄の網様体は「嚥下中枢」として機能し、孤束核からの感覚入力を受けて疑核への遠心出力を統合・制御します。嚥下パターンの発生と調整に直接関与します。 e. 上オリーブ核 ❌ 誤り。上オリーブ核は橋に位置する聴覚核で、両耳情報の統合と音源定位に関わります。嚥下制御には関与しません。聴覚系と嚥下系は独立した回路です。 --- 【試験対策ポイント】 嚥下制御の脳幹ニューロン配置(延髄・橋が中心) | 構造 | 部位 | 機能 | 嚥下関連 | |---|---|---|---| | 疑核 | 延髄 | 咽頭・喉頭筋の運動支配(CN X) | ✅ 遠心路 | | 孤束核 | 延髄 | 咽頭感覚・味覚の入力(CN IX, X) | ✅ 求心路 | | 網様体 | 延髄・橋 | 嚥下パターンの発生・統合 | ✅ 中枢 | | 上丘 | 中脳 | 視運動反応 | ❌ 無関係 | | 上オリーブ核 | 橋 | 聴覚統合 | ❌ 無関係 | 嚥下中枢の3つの層 1. 求心入力:孤束核(咽頭感覚・味覚) 2. 中枢統合:網様体(パターン発生) 3. 遠心出力:疑核(嚥下筋制御) 否定知識:脳幹以外の核(中脳の上丘、橋の上オリーブ核)と聴覚・視覚系は嚥下制御に直接関与しない。
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