STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第16回 言語聴覚士国家試験 第200問

小児聴覚障害第16回
視覚聴覚二重障害者(弱視難聴)の支援をする際の接し方として誤っているのはどれか。
  1. 1.窓を背にして座る。 ✓
  2. 2.黒地に白い字を書く 。
  3. 3.触れる際の合図を決める。
  4. 4.FM システムを用いる。
  5. 5.手話の身振りを大きくする。

正答:1番

解説
■ 正答:1番 — 窓を背にして座る。 視覚聴覚二重障害者との対面では、対話者が窓を背にすると逆光になり、相手が対話者の顔(特に唇の動き)や表情を視認しにくくなります。正しい接し方は「窓を背にして座らず、窓を前に、対話者を背に座る」ことで、弱視者が光を活用しながら対話者の顔を見やすくします。 --- 【各選択肢の解説】 1. 窓を背にして座る。 ❌ 誤り。窓を背にすると自分が逆光(シルエット)になり、弱視者が顔の詳細情報(唇の動き・表情)を見取りにくくなります。正しい配置は「弱視者を窓に向け、対話者が背に(または横に)座る」です。 2. 黒地に白い字を書く。 ✅ 正しい。弱視者はコントラストが高い配色(黒白反転など)で視認性が向上します。白地に黒字より黒地に白字の方が弱視者には見やすい場合が多いです。 3. 触れる際の合図を決める。 ✅ 正しい。視覚聴覚二重障害者は突然の接触で驚いたり不安になるため、肩をそっと叩く・手を握るなど、あらかじめ共有した触覚サインで自分の接近を知らせることが重要です。 4. FMシステムを用いる。 ✅ 正しい。FMシステム(周波数変調型補聴システム)は話者のマイクから難聴者の受信機へ直接信号を送るため、背景雑音の影響を受けにくく、聴覚二重障害者の聞き取りを支援します。 5. 手話の身振りを大きくする。 ✅ 正しい。弱視者は視野が狭いため、手話の身振りを大きくすることで視認性が向上し、手話内容の理解が深まります。 --- 【試験対策ポイント】 視覚聴覚二重障害者への対応(重要) | 項目 | 対応内容 | |---|---| | **照明・配置** | 窓を背にしない/弱視者が光を活用できる座席配置 | | **文字提示** | 黒地に白字(高コントラスト)/大きな文字 | | **触覚コミュニケーション** | 合図を事前に決める/予告なしの接触は避ける | | **聴覚補助** | FMシステム・磁気ループ・手書き筆談 | | **手話・身振り** | 大きな動き/視野内に収まるよう配置 | よく混同される誤り - 「背景が明るい」と「相手が見やすい」は異なる→逆光は避けるべき - 「音量を上げる」だけでなく「補聴機器の活用」が重要 - 弱視は「見えない」のではなく「見えにくい」→環境工夫の余地が大きい
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