第16回 言語聴覚士国家試験 第21問
神経系第16回
外耳の痛みに関係するのはどれか。
a.三叉神経
b.外転神経
c.顔面神経
d.聴神経
e.迷走神経
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,e(三叉神経、迷走神経)
外耳の痛覚は三叉神経(V)の眼神経枝と上顎神経枝、および迷走神経(X)の耳介枝で支配されます。外耳道や耳殻の痛みは主にこの2つの神経を経由して脳へ伝達されるため、外耳痛の評価・治療では両神経の関与を理解することが重要です。
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【各選択肢の解説】
a. 三叉神経
✅ 正しい。三叉神経(V)は外耳の痛覚を支配する主要な神経です。眼神経枝(V1)と上顎神経枝(V2)が耳殻・外耳道前部の痛みを伝えます。
b. 外転神経
❌ 誤り。外転神経(VI)は外直筋の運動支配のみであり、感覚機能を持たないため外耳の痛みとは無関係です。
c. 顔面神経
❌ 誤り。顔面神経(VII)は味覚(舌前2/3)と表情筋支配が主機能です。外耳痛支配ではなく、むしろ急性中耳炎時に顔面麻痺が合併することはありますが、直接的な痛覚支配ではありません。
d. 聴神経
❌ 誤り。聴神経(VIII)は聴覚と平衡機能のみで、外耳の痛覚支配はありません。
e. 迷走神経
✅ 正しい。迷走神経(X)の耳介枝(アーノルド神経)が外耳道後部と耳介後部の痛覚を支配します。したがって外耳痛には不可欠です。
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【試験対策ポイント】
外耳の神経支配(痛覚)
| 部位 | 支配神経 | 分枝 |
|---|---|---|
| 耳殻前部・外耳道前部 | 三叉神経(V) | 眼神経枝(V1)・上顎神経枝(V2) |
| 耳殻後部・外耳道後部 | 迷走神経(X) | 耳介枝(アーノルド神経) |
各脳神経の外耳関連機能
- V(三叉神経):感覚(外耳)・咀嚼筋運動
- VI(外転神経):外直筋運動のみ
- VII(顔面神経):表情筋・舌前2/3味覚・アブミ骨筋
- VIII(聴神経):聴覚・平衡機能
- X(迷走神経):咽頭感覚・内喉頭筋・脾臓・心肺機能
**頻出紛らわしい点**
「外耳痛」と「中耳炎」は別。中耳炎でも外耳痛が生じるのは、これらの神経が関連していることを意味します。試験では「外耳の痛み」の直接的支配神経を問われることが多いため、三叉神経と迷走神経の2つを確実に抑えることが重要です。