第16回 言語聴覚士国家試験 第49問
リハ医学第16回
ICF(国際生活機能分類)の構成要素でないのはどれか
a.機能障害
b.能力障害
c.活動
d.心身機能・身体構造
e.社会的不利
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,b,e
ICF(国際生活機能分類)は、WHOが2001年に制定した「人間の機能と障害」を分類する国際統一基準です。従来の「機能障害・能力障害・社会的不利」(ICIDH:1980年版)から大きく改定されており、この問題はその変化を理解しているかを問うています。ICFの実際の構成要素は「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3つであり、古い分類の「機能障害」「能力障害」「社会的不利」はICFには含まれません。
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【各選択肢の解説】
a. 機能障害
❌ 誤り。ICIDH(1980年)の用語であり、ICFには含まれません。ICFでは「心身機能の障害」として再定義されています。
b. 能力障害
❌ 誤り。ICIDH(1980年)の用語であり、ICFには含まれません。ICFでは「活動制限」として再構成されています。
c. 活動
✅ 正しい。ICFの3つの構成要素の一つです。「個人が課題や行動を実行する能力」を指し、旧来の「能力障害」の概念を発展させたものです。
d. 心身機能・身体構造
✅ 正しい。ICFの3つの構成要素の最初の柱です。「身体システムの機能」と「身体の解剖学的部位」を統合した概念で、旧来の「機能障害」に替わるものです。
e. 社会的不利
❌ 誤り。ICIDH(1980年)の用語であり、ICFには含まれません。ICFでは「参加制約」として再定義されています。
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【試験対策ポイント】
ICIDH(1980年版)とICF(2001年版)の対応関係
| ICIDH | ICF | 説明 |
|---|---|---|
| 機能障害 | 心身機能・身体構造の障害 | 生物医学的レベルの障害 |
| 能力障害 | 活動制限 | 個人レベルの制限 |
| 社会的不利 | 参加制約 | 社会的レベルの制約 |
ICFの3つの構成要素(重要)
- 心身機能・身体構造:医学的側面
- 活動:個人的側面(できる・できない)
- 参加:社会的側面(社会生活における役割)
試験での出題パターン
- 「ICFに含まれる」→心身機能・活動・参加から選ぶ
- 「古い分類の用語」→機能障害・能力障害・社会的不利
- ST領域では「参加」が特に重要(コミュニケーション参加制約など)
紛らわしい点
- c「活動」とd「心身機能・身体構造」は両方ともICFに含まれるため、同時選択肢問題でよく誤りやすい