第17回 言語聴覚士国家試験 第120問
聴覚系第17回
聴覚の中枢経路(上行路)として正しいのはどれか。
- 1.内側膝状体→下丘→蝸牛神経核→上オリーブ核
- 2.上オリーブ核→蝸牛神経核→内側膝状体→下丘
- 3.蝸牛神経核→上オリーブ核→下丘→内側膝状体 ✓
- 4.上オリーブ核→下丘→蝸牛神経核→内側膝状体
- 5.蝸牛神経核→内側膝状体→上オリーブ核→下丘
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 蝸牛神経核→上オリーブ核→下丘→内側膝状体
聴覚中枢経路は蝸牛から脳幹を経て大脳皮質へ向かう順序で覚える必要があります。蝸牛神経核が最初の中枢シナプスであり、ここから信号が上オリーブ核へ、次に下丘へ、最終的に内側膝状体を経由して聴覚野へ到達します。この経路は両側性の連結を持つため、一側の蝸牛障害では中枢聴覚路の対側に影響を与えます。
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【各選択肢の解説】
1. 内側膝状体→下丘→蝸牛神経核→上オリーブ核
❌ 誤り。この経路は完全に逆向きです。内側膝状体は最終段階であり、蝸牛神経核が起点です。順序が反対になっています。
2. 上オリーブ核→蝸牛神経核→内側膝状体→下丘
❌ 誤り。上オリーブ核は蝸牛神経核の次段階であり、その前段階ではありません。また下丘が最後になるのは不正確です。
3. 蝸牛神経核→上オリーブ核→下丘→内側膝状体
✅ 正しい。これが聴覚中枢上行路の正確な順序です。蝸牛からの信号が脳幹核を経由して段階的に上行し、最終的に視床の内側膝状体を経由して大脳聴覚野へ到達します。
4. 上オリーブ核→下丘→蝸牛神経核→内側膝状体
❌ 誤り。上オリーブ核が起点になっており、蝸牛神経核が下流に位置するという明らかな誤りがあります。蝸牛神経核は最初の中枢核です。
5. 蝸牛神経核→内側膝状体→上オリーブ核→下丘
❌ 誤り。内側膝状体が下丘より先に出現しており、この順序は逆です。下丘が内側膝状体の前段階の中継核です。
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【試験対策ポイント】
聴覚中枢経路の覚え方
経路図:蝸牛 → 蝸牛神経 → ①蝸牛神経核 → ②上オリーブ核 → ③下丘 → ④内側膝状体 → 聴覚野
重要特性:
- 蝸牛神経核:最初の脳幹核(ここで必ず1回シナプス形成)
- 上オリーブ核:両側への連絡が豊富(両耳時間差・強度差処理)
- 下丘:すべての上行路が集約される重要な中継点
- 内側膝状体:視床にある唯一の聴覚中継核(大脳皮質への最終中継)
消去法のコツ:
- 内側膝状体が最初に来ている選択肢は全て誤り(①が蝸牛神経核であることは必須)
- 蝸牛神経核が最初でない選択肢は全て誤り
混同しやすい点:
視覚経路の側膝状体と異なり、聴覚は「内側」膝状体です。視覚と同じく視床を経由しますが核の位置が異なります。