第27回 言語聴覚士国家試験 第90問
聴覚系第27回
滲出性中耳炎と関連しないのはどれか
- 1.口蓋裂
- 2.ダウン症候群
- 3.CHARGE症候様
- 4.先天性風疹症候群 ✓
- 5.ピエール・ロバン症候群
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — 先天性風疹症候群
先天性風疹症候群の特徴は感音難聴(内耳障害)であり、滲出性中耳炎(伝音難聴)とは直接的な関連性がありません。一方、他の4つは機械的な中耳機能障害や耳管機能不全を引き起こすため、滲出性中耳炎の発症リスクが高いのです。
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【各選択肢の解説】
1. 口蓋裂
✅ 滲出性中耳炎と関連あり。口蓋裂では口蓋張筋の走行異常により耳管機能が低下し、中耳腔の換気不良から滲出性中耳炎を発症しやすくなります。小児口蓋裂患者の60〜80%が滲出性中耳炎を合併するとされています。
2. ダウン症候群
✅ 滲出性中耳炎と関連あり。ダウン症では顔貌の異常(短い耳道、耳道の狭窄)や耳管機能の解剖学的異常により、滲出性中耳炎の発症頻度が極めて高く、聴覚障害の主要な原因となります。
3. CHARGE症候群
✅ 滲出性中耳炎と関連あり。CHARGE症候群は耳道・中耳の奇形(耳小骨奇形、中耳腔奇形など)を特徴とするため、滲出性中耳炎を高頻度で合併します。
4. 先天性風疹症候群
❌ 滲出性中耳炎と関連なし。先天性風疹症候群の聴覚障害は「感音難聴」(内耳障害)であり、蝸牛破壊による高度難聴を来たします。耳管機能障害や中耳奇形がないため、滲出性中耳炎(伝音難聴)との因果関係はありません。
5. ピエール・ロバン症候群
✅ 滲出性中耳炎と関連あり。ピエール・ロバン症候群は下顎低形成が特徴で、口蓋裂を伴うことが多く、耳管周囲の筋肉配置が異常となるため滲出性中耳炎を高頻度で合併します。
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【試験対策ポイント】
滲出性中耳炎の発症メカニズム
- 原因:耳管機能不全による中耳腔の換気不良
- 結果:中耳滲出液貯留(伝音難聴)
先天性疾患における聴覚障害の型(重要!)
| 疾患 | 聴覚障害の型 | 発症機序 |
|---|---|---|
| 口蓋裂 | 伝音難聴(滲出性中耳炎) | 耳管機能不全 |
| ダウン症 | 伝音難聴(滲出性中耳炎)+感音難聴 | 中耳奇形+内耳奇形 |
| CHARGE症 | 伝音難聴+感音難聴 | 耳小骨奇形+内耳奇形 |
| 先天性風疹症 | 感音難聴(蝸牛破壊) | 内耳障害のみ |
| ピエール・ロバン症 | 伝音難聴(滲出性中耳炎) | 下顎低形成→口蓋裂→耳管異常 |
紛らわしい選択肢の区別法
- 「滲出性中耳炎と関連」=機械的に耳管を圧迫・変形させる疾患か?
- 先天性風疹症候群は「内耳損傷のみ」なので中耳構造は正常→滲出性中耳炎なし
CHARGE症候群の多臓器障害(