STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第144問

言語学第17回
”[”が従属節の始まりを示していないのはどれか。
  1. 1.やっと今日[彼女に三日前に頼んでおいた資料を受け取ることができた。
  2. 2.彼が[もし出席できないとしたら残念だ。 ✓
  3. 3.彼女から[我々が提案した案件について反対意見が出された。
  4. 4.彼は[机の下に置いてある箱の中から雑誌を取り出した。
  5. 5.彼は[退院してからすぐに温泉旅行に出かけた。

正答:2番

解説
■ 正答:2番 — 彼が[もし出席できないとしたら残念だ。 この問題は「従属節の始まり」を判定する問題です。2番の「[もし出席できないとしたら」は、後続する主節「残念だ」との関係が異なります。これは条件を表す文法構造ですが、構文上は主節ではなく「条件述語」であり、従属節というより「条件句」として独立した機能を持つため、従属節の始まりとは言いがたいからです。 --- 【各選択肢の解説】 1.やっと今日[彼女に三日前に頼んでおいた資料を受け取ることができた。 ✅ 正しい。「彼女に三日前に頼んでおいた資料を」は「受け取ることができた」という主節の内容を修飾する従属節(修飾句)です。過去分詞相当の表現で名詞的機能を持ちながら、主節に従属しています。 2.彼が[もし出席できないとしたら残念だ。 ❌ 誤り。「もし出席できないとしたら」は条件を表現する文法構造ですが、これは主節「残念だ」と対等な関係にある「条件述語」の性質を持ちます。従属節とは異なり、論理的条件構造を示す表現として機能するため、従属節の始まりではありません。 3.彼女から[我々が提案した案件について反対意見が出された。 ✅ 正しい。「我々が提案した」は「案件」を修飾する従属節(関係節相当)です。過去分詞的な修飾機能を持ち、「反対意見が出された」という主節に従属しています。 4.彼は[机の下に置いてある箱の中から雑誌を取り出した。 ✅ 正しい。「机の下に置いてある」は「箱」を修飾する従属節(分詞句)です。現在分詞相当の表現で、後続する名詞を限定する従属的機能を果たしています。 5.彼は[退院してからすぐに温泉旅行に出かけた。 ✅ 正しい。「退院してから」は時間的な従属関係を示す従属節(時間副詞句)です。「出かけた」という主節より先行する事象を表し、時間的な従属性を持っています。 --- 【試験対策ポイント】 従属節と条件構造の区別: | 概念 | 特徴 | 例 | |---|---|---| | 従属節 | 主節に修飾・限定される句節。論理的に主節に依存 | 「走った子ども」「雨が降るまで」 | | 条件述語 | 仮定条件を表し、主節と対等の論理構造。双方向的な意味関係 | 「もし~ならば」「~たら」の構文 | 重要判別法: - 従属節:主節の一部を修飾・限定する(主節なしに成立しない) - 条件述語:主節との間に「仮定⇔結果」の相互関係がある(削除すると主節が不完全になる) キーワード: - 修飾関係(形容詞的・副詞的)= 従属 - 条件関係(if-then構造)= 対等構造 - 時間関係(~から・~まで)= 従属 - 因果関係(~ため・~ので)= 従属
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