第17回 言語聴覚士国家試験 第145問
言語発達学第17回
幼児期の指さしの機能にみられないのはどれか。
- 1.要 求
- 2.叙 述
- 3.質 問
- 4.応 答
- 5.否 定 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 否定
幼児期の指さしは、要求・叙述・質問・応答といった対人的コミュニケーション機能を担いますが、否定を表現する手段としては使用されません。幼児は否定を表現する際、言語的手段(「いやっ」「だめ」など)や身体的ジェスチャー(首振り・身を引く)を用いるため、指さしの機能には含まれません。
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【各選択肢の解説】
1. 要求
✅ 正しい。幼児は「これが欲しい」「あれをちょうだい」と物や行動を求める際に指さしを使います。生後9~10ヶ月から見られる初期の指さし機能です。
2. 叙述
✅ 正しい。「あ、ワンワン」「あれ、ママ」と、周囲の事物や状況を他者に知らせるための指さし機能です。共同注視(joint attention)の成立に重要な役割を果たします。
3. 質問
✅ 正しい。「これ、なあに?」という確認や質問を伴う指さしです。大人の命名を促す機能で、語彙獲得とも関連しています。
4. 応答
✅ 正しい。大人が「どこ?」と聞いたときに、指さしで応答する機能です。指示理解と対人的やり取りが成立した段階の指さしです。
5. 否定
❌ 誤り。幼児は否定を表現する際、言語(「いや」「だめ」)や身振り(頭を横に振る、身を引く、手を振る)といった別の手段を用います。指さしは対象を示す機能が基本であるため、否定表現には用いられません。
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【試験対策ポイント】
指さしの発達的段階と機能:
時期 | 指さしのタイプ | 主な機能
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9~10ヶ月 | 要求指さし | 物や行動を求める
12ヶ月頃 | 叙述指さし・共同注視 | 周囲の事象を共有する
12~18ヶ月 | 質問指さし | 「これ、なあに?」と対大人
18ヶ月以降 | 応答指さし | 「どこ?」に答える
指さし以外で否定を表現する手段:
- 言語:「いやっ」「だめ」「ないね」
- 身体動作:頭を横に振る、両手を横に振る、身を反らす
- 顔表情:眉をひそめる、口を引き締める
指さしは常に対象の存在や位置を示す機能に基づいており、抽象的な否定概念の表現には適さないことがポイント。