第17回 言語聴覚士国家試験 第148問
リハ医学第17回
養護者による障害者虐待について適切な組合せはどれか。
a.性的虐待 ― わいせつ行為をする。
b.心理的虐待 ― 著しく拒絶的な対応をする。
c.ネグレクト ― 身体に外傷が生じる(おそれがある)暴行を加える。
d.身体的虐待 ― 育児を放棄する。
e.経済的虐待 ― 財産を不等に処分する。
1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — a,b,e
障害者虐待の定義は、障害者虐待防止法で5類型が明確に定められています。本問は各虐待タイプと具体例の対応を正確に理解する問題です。正答はa・b・eの組み合わせが全て適切です。
---
【各選択肢の解説】
a. 性的虐待 ― わいせつ行為をする。
✅ 正しい。障害者虐待防止法で性的虐待は「わいせつ行為をする、させられる、見せられる」と定義されており、この例示は正確です。
b. 心理的虐待 ― 著しく拒絶的な対応をする。
✅ 正しい。心理的虐待は「著しく拒絶的な態度」「脅迫的言動」などが該当し、この例示は障害者虐待防止法の定義に合致しています。
c. ネグレクト ― 身体に外傷が生じる(おそれがある)暴行を加える。
❌ 誤り。この説明は「身体的虐待」の定義です。ネグレクトは「必要な介護や医療ケアを故意に怠る」「衣食住の世話を拒否する」が正しい定義であり、外傷を伴う暴行は含まれません。
d. 身体的虐待 ― 育児を放棄する。
❌ 誤り。「育児放棄」はネグレクト(養護者による世話の放棄)の定義です。身体的虐待は「殴打・蹴打などの暴力」「不適切な身体拘束」が定義であり、この例示は誤りです。
e. 経済的虐待 ― 財産を不等に処分する。
✅ 正しい。経済的虐待は「本人同意なしの財産処分」「年金・給与の取上げ」などが定義され、財産の不等処分はこれに該当します。
---
【試験対策ポイント】
障害者虐待防止法:5類型の定義
| 虐待タイプ | 具体例 |
|---|---|
| 身体的虐待 | 殴打・蹴打・不適切な身体拘束・過度な投薬 |
| 心理的虐待 | 著しく拒絶的態度・脅迫・人格否定・ことばの暴力 |
| 性的虐待 | わいせつ行為・強制わいせつ・見せ行為 |
| ネグレクト | 食事・排泄・入浴などの世話の放棄・医療の提供拒否 |
| 経済的虐待 | 本人同意なしの財産処分・年金奪取・給与搾取 |
頻出の誤認パターン:
- ネグレクトと身体的虐待の混同(特にc選択肢が狙い)
- 身体的虐待と育児放棄の混同(dが陥りやすい誤り)
- c・dが逆説的に定義されている点に注意