STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第17回 言語聴覚士国家試験 第83問

器質性構音障害第17回
小児の構音障害の評価に用いないのはどれか。 a.鼻息鏡 b.舌圧子 c.鼻咽腔内視鏡 d.ストロボスコピー e.スピーチエイド 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:5番

解説
■ 正答:5番 — d.ストロボスコピー、e.スピーチエイド 小児の構音障害評価では、音声の声帯振動を詳細に観察するストロボスコピーと、音響的補正装置であるスピーチエイドは標準的な評価法ではありません。一方、a〜cは構音機能の器質的異常を直接観察する基本的な評価ツールです。 --- 【各選択肢の解説】 a. 鼻息鏡 ✅ 正しい。鼻腔漏出の有無を判定するために用いられる基本的な評価道具です。観察者が患児の呼気を感じ、鏡の曇り具合で鼻腔からの気流漏出を評価できます。構音障害評価では必須です。 b. 舌圧子 ✅ 正しい。口腔内の舌位置・舌形態・硬口蓋形態などを視診するために使用します。開鼻声や軟口蓋麻痺などの器質的異常を発見する重要な道具です。 c. 鼻咽腔内視鏡 ✅ 正しい。軟口蓋の挙上不全や開鼻声の原因を同定するために用いられます。構音障害が器質的疾患に由来するかを判定するための重要な検査です。 d. ストロボスコピー ❌ 誤り。声帯振動の周期的な動きを観察する検査ですが、これは「音声障害」(嗄声など)の評価であり、構音障害の評価には用いません。小児構音障害の標準評価ではありません。 e. スピーチエイド ❌ 誤り。口腔内に装着する音響的補正装置で、鼻咽腔閉鎖機能が不全の患者に鼻腔共鳴を補正するための代償装置です。評価ツールではなく治療補助器具であり、構音障害の評価には用いません。 --- 【試験対策ポイント】 構音障害評価ツール早見表: | ツール | 用途 | 疾患・症状との関連 | |---|---|---| | 鼻息鏡 | 鼻腔気流漏出判定 | 開鼻声・軟口蓋麻痺 | | 舌圧子 | 口腔内器質観察 | 舌小帯短縮・口蓋裂 | | 鼻咽腔内視鏡 | 軟口蓋動態観察 | 開鼻声原因同定 | | パラトグラフ | 舌接触点記録 | 舌位置異常の客観化 | | ビデオフルオログラフィ | 嚥下動態 | 嚥下障害(構音障害ではない) | 構音障害評価=「器質的異常を発見する」が目的 ・ストロボスコピー→「音声」評価(嗄声など) ・スピーチエイド→治療補助器具(評価ではない) 紛らわしい知識: - スピーチエイド≠評価ツール。患者に装着して話させる「補正装置」 - ストロボスコピーは声帯の「周期的振動」を見る→構音器官の形態異常ではなく音声品質が対象
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