第27回 言語聴覚士国家試験 第79問
器質性構音障害第27回
構音障害児に対する家庭学習で正しいのはどれか
- 1.訓練室で確実に言える音を選択する ✓
- 2.正しく構音できるまで繰り返す
- 3.誤りを毎回指摘する
- 4.毎日一時間以上行う
- 5.一人で行う
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 訓練室で確実に言える音を選択する
家庭学習の基本は「成功体験を積み重ねる」ことです。訓練室で言語聴覚士の指導下で確実に獲得できた音を家庭で反復することで、強化と汎化を促進できます。一方、未獲得の音を家庭で反復すると、誤った構音パターンが固定化するリスクが高まるため、音選択は極めて重要です。
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【各選択肢の解説】
1. 訓練室で確実に言える音を選択する
✅ 正しい。確実に獲得された音を家庭で繰り返すことで、強化と一般化を効果的に進められます。親も正しい発音を聞いているため、フィードバックが正確になります。
2. 正しく構音できるまで繰り返す
❌ 誤り。「正しく言えるまで」という制限のない反復は、子どもに過度なストレスを与え、学習への拒否感を招きます。一定期間の反復後は進める、または中断することが重要です。
3. 誤りを毎回指摘する
❌ 誤り。毎回の指摘は否定的フィードバックが過多となり、モチベーション低下につながります。肯定的フィードバック(正しく言えたときの褒める)が優先されるべきです。
4. 毎日一時間以上行う
❌ 誤り。過度な訓練時間は子どもの疲労感・退屈感を増加させ、かえって効果を低減させます。15~30分程度の短時間で、無理のない範囲の実施が推奨されます。
5. 一人で行う
❌ 誤り。家庭学習では親の指導と励ましが不可欠です。親子相互作用を通じた肯定的なコミュニケーション環境が学習効果を高めます。
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【試験対策ポイント】
家庭学習における5つの原則
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| **音選択** | 訓練室で獲得済みの音(確実に言える) |
| **反復回数** | 無制限ではなく「一定回数・一定期間」で区切る |
| **フィードバック** | 否定形(誤り指摘)より肯定形(褒める)を優先 |
| **実施時間** | 15~30分程度(毎日1時間以上は逆効果) |
| **実施者** | 親による指導・励まし(親子相互作用が重要) |
構音障害児の家庭学習失敗パターン
- 未獲得音を親が勝手に選ぶ→誤った構音の固定化
- 完璧性を求める→子どもの拒否感・動機づけの喪失
- 親が過度に厳しい→学習環境が負になる
- ST指導と家庭方針が不一致→混乱と学習効果の減弱