第28回 言語聴覚士国家試験 第121問
器質性構音障害第28回
喉頭硬性内視鏡検査について誤っているのはどれか。
a.無麻酔で行う。
b.鼻咽腔閉鎖不全を評価できる。
c.咽頭反射の強い症例に適している。
d.ストロボスコピーを施行できる。
e.舌を牽引する必要がある。
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:3番
解説
# 第28回 第121問 喉頭硬性内視鏡検査
■ 正答:**3番** — b,c が誤っている
喉頭硬性内視鏡検査は、直視下で声帯や喉頭腔を詳細に観察するための検査法です。各選択肢を整理すると、**b(鼻咽腔閉鎖不全の評価)** と **c(咽頭反射の強い症例への適性)** が正確でないため、正答は「b,c」となります。
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## 【各選択肢の解説】
**a. 無麻酔で行う**
✅ 正しい。喉頭硬性内視鏡検査は通常、局所麻酔を用いず無麻酔で実施されます。患者の反応や喉頭の動態をより正確に評価できるため、麻酔は避けられます。
**b. 鼻咽腔閉鎖不全を評価できる**
❌ 誤り。硬性内視鏡は喉頭腔以下の観察に特化しており、**軟口蓋と咽頭後壁間の距離や鼻咽腔での閉鎖の有無を直視できません**。鼻咽腔閉鎖不全の評価には、**鼻咽喉鏡(NNE)** または **X線鼻咽腔造影** を用いるのが標準的です。これは口蓋裂術後のVPI(開鼻音症候群)評価に重要な検査法です。
**c. 咽頭反射の強い症例に適している**
❌ 誤り。喉頭硬性内視鏡は咽頭反射を誘発しやすい検査です。むしろ**咽頭反射の強い症例には不適切**です。咽頭反射が強い場合は、**軟性ファイバースコープ(軟性内視鏡)** の方が患者の負担が少なく、より適しています。
**d. ストロボスコピーを施行できる**
✅ 正しい。硬性内視鏡にはストロボスコープ装置を取り付けることで、声帯振動をスローモーション画像として観察でき、声帯の微細な運動異常(粘膜波動の減弱・閉鎖不全など)の詳細な評価が可能になります。
**e. 舌を牽引する必要がある**
✅ 正しい。喉頭硬性内視鏡を挿入する際に、舌を前方に牽引(ガーゼやタオルで軽く持ち上げる)することで、喉頭腔への視野を確保します。
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## 【試験対策ポイント】
### 喉頭検査法の使い分け(頻出・必須知識)
| 検査法 | 観察範囲 | 特徴 | 適応 |
|---|---|---|---|
| **喉頭硬性内視鏡** | 喉頭腔・声帯詳細 | 無麻酔・視野広い・ストロボ可能・咽頭反射誘発しやすい | 声帯ポリープ・結節・麻痺の詳細評価 |
| **軟性ファイバースコープ** | 喉頭・咽頭・鼻腔 | 患者負担少ない・咽頭反射に強い・ストロボ不可 | 咽頭反射強い症例・嚥下時の動態観察 |
| **鼻咽喉鏡(NNE)** | 鼻咽腔・軟口蓋 | 軟口蓋と咽頭後壁間の距離を直視評価 | **VPI(開鼻音症候群)評価・鼻咽腔閉鎖不全の診断** |
| **X線鼻咽腔造影** | 鼻咽腔・軟口蓋 |