第18回 言語聴覚士国家試験 第125問
認知心理学第18回
航空機事故は自動車事故より起きる確率が高く見積もられやすい。この現象はどれか。
- 1.ピークエンド効果
- 2.類似性ヒューリスティック
- 3.利用可能性ヒューリスティック ✓
- 4.光背効果
- 5.代表性ヒユーリスティック
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 利用可能性ヒューリスティック
航空機事故は自動車事故より実際の発生確率ははるかに低いにもかかわらず、メディアで大きく報道されるため、記憶に残りやすく、思い出しやすくなります。この「思い出しやすさ」から確率を高く見積もる認知バイアスが利用可能性ヒューリスティックです。人は入手しやすい情報(利用可能な情報)を多く存在すると錯覚するため、航空機事故の危険性を過大評価してしまいます。
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【各選択肢の解説】
1. ピークエンド効果
❌ 誤り。これは過去の経験の評価時に、最も強い感情を感じた時点(ピーク)と終了時点(エンド)の感情に基づいて全体を評価する現象です。確率判断とは無関係。
2. 類似性ヒューリスティック
❌ 誤り。対象がカテゴリーの典型例にどの程度類似しているかで判断する傾向。「航空機事故が起きやすい」という判断には直結しません。
3. 利用可能性ヒューリスティック
✅ 正しい。記憶に容易に思い出される情報が多く存在すると判断する認知バイアス。航空機事故はニュース報道で頻繁に取り上げられるため心象に残りやすく、「よく起こる」と錯覚させます。
4. 光背効果
❌ 誤り。ある特性が目立つと、他の特性についても肯定的に評価する傾向。確率判断ではなく、人物評価の心理現象です。
5. 代表性ヒューリスティック
❌ 誤り。対象がカテゴリーの典型例にどれだけ代表的であるかで判断する傾向。航空機事故の発生確率自体ではなく「典型性」に基づく判断です。本問とは異なります。
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【試験対策ポイント】
ヒューリスティック(認知捷径)の頻出3タイプ比較表
| 種類 | 判断基準 | 具体例 |
|---|---|---|
| 利用可能性 | 思い出しやすさ | 航空機事故・有名人の病気を過大評価 |
| 代表性 | カテゴリーの典型度 | 「眼鏡をかけた人=知識人」と判断 |
| アンカリング | 最初に提示された情報 | 提示された価格が購買判断に影響 |
キーワード
- 利用可能性:「思い出しやすい=よく起こる」という錯誤
- メディア報道の影響:利用可能性ヒューリスティックの典型例
- 実際確率と知覚確率のズレ:多くのバイアスが生じる源
紛らわしい点
- 「代表性」との区別:代表性は「典型性」、利用可能性は「想起容易性」が基準