第18回 言語聴覚士国家試験 第126問
認知心理学第18回
誤っている組合せはどれか。
- 1.メタ記憶 ― 手続記憶 ✓
- 2.視空間スケッチパッド ― 作業(作動)記憶
- 3.意味記憶 ― 宣言(陳述)記憶
- 4.新近効果 ― 短期記憶
- 5.アイコニック記憶 ― 感覚記憶
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — メタ記憶 — 手続記憶
メタ記憶と手続記憶は異なるシステムです。メタ記憶は「自分の記憶についての認識や知識」(例:テストで何を覚えているか判断する能力)であり、これは宣言記憶システムに属します。一方、手続記憶は「運動スキルや習慣」(例:自転車の乗り方)を無意識的に学習・実行するシステムです。この2つを対(ペア)として結びつけるのは誤りです。
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【各選択肢の解説】
1. メタ記憶 — 手続記憶
❌ 誤り。メタ記憶は「記憶に関する知識や意識」で、宣言記憶システムに属します。手続記憶(非宣言記憶)とは異なるシステムです。正しい組合せなら「メタ記憶 — 宣言記憶」となります。
2. 視空間スケッチパッド — 作業(作動)記憶
✅ 正しい。視空間スケッチパッドはBaddeley & Hitchの作業記憶モデルにおいて、視覚・空間情報を一時的に保持・操作する成分です。作業記憶の重要な下位システムです。
3. 意味記憶 — 宣言(陳述)記憶
✅ 正しい。意味記憶は「言葉の意味や知識」(例:首都はどこか)を保持し、これは宣言記憶の一種です。宣言記憶は意味記憶とエピソード記憶の2つに分類されます。
4. 新近効果 — 短期記憶
✅ 正しい。新近効果は「最近提示された項目をよく覚えている現象」で、短期記憶(作業記憶)の特性として説明されます。系列位置効果の後半部分です。
5. アイコニック記憶 — 感覚記憶
✅ 正しい。アイコニック記憶は視覚的感覚記憶の別称であり、刺激が消失した直後も視覚像が数百ミリ秒保持される現象です。感覚記憶の代表例です。
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【試験対策ポイント】
記憶システムの分類構造:
| 分類軸 | 宣言記憶(明示的) | 非宣言記憶(暗示的) |
|---|---|---|
| **下位システム** | エピソード記憶・意味記憶・メタ記憶 | 手続記憶・プライミング・習慣学習 |
| **特徴** | 言語化可能・意識的想起 | 言語化困難・無意識的実行 |
| **例** | 今朝の朝食・首都・自分の知識範囲 | 自転車・ダンス・字の形 |
Baddeley作業記憶モデル(重要):
- **中央実行系**:注意・制御
- **言語ループ**:音韻情報(2秒程度の保持)
- **視空間スケッチパッド**:視覚・空間情報
記憶時間軸:
- **感覚記憶**(アイコニック記憶:視覚;エコイック記憶:聴覚)→ 100~500ミリ秒
- **短期・作業記憶** → 20~30秒(リハーサルなしで消失)
- **長期記憶** → 数分~一生涯
選択肢1の陥りやすいポイント:
「メタ記憶」は「記憶についての記憶」ではなく「記憶についての知識・意識」。手続記憶(スキル学習)とは全く無関係。