第18回 言語聴覚士国家試験 第143問
言語学第18回
母音語幹動詞でないのはどれか。
- 1.減る ✓
- 2.寝る
- 3.出る
- 4.得る
- 5.似る
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 減る
母音語幹動詞(上一段動詞・下一段動詞)の判定基準は「活用時に語幹が変わらず、活用語尾のみが変化する」ことです。「減る」は子音語幹動詞(五段活用)で、活用に伴い語幹内の音が変化するため、母音語幹動詞ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 減る
❌ 誤り。五段活用の子音語幹動詞です。活用形:減ら・減り・減る・減る・減れ・減れ(か行五段)。語幹「へ」と子音語尾「-る」から構成されており、活用時に「-ら・-り・-る」と語尾が変化します。母音語幹動詞の条件を満たしません。
2. 寝る
✅ 正しい。下一段動詞(母音語幹動詞)です。活用形:寝・寝て・寝た・寝ない(語幹「ね」は常に不変、活用語尾は「-る・-て・-た・-ない」)。語幹が一貫して「ね」のままです。
3. 出る
✅ 正しい。下一段動詞(母音語幹動詞)です。活用形:出・出て・出た・出ない(語幹「で」は常に不変)。語幹「で」が活用を通じて変化しません。
4. 得る
✅ 正しい。下一段動詞(母音語幹動詞)です。活用形:得・得て・得た・得ない(語幹「え」は常に不変)。「得ず・得ない」など全ての活用形で語幹が変わりません。
5. 似る
✅ 正しい。下一段動詞(母音語幹動詞)です。活用形:似・似て・似た・似ない(語幹「に」は常に不変)。語幹が一貫しており、活用語尾のみが変化します。
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【試験対策ポイント】
母音語幹動詞の判定フロー:
| 判定項目 | 母音語幹動詞 | 子音語幹動詞 |
|---|---|---|
| 活用形 | 上一段・下一段 | 五段・カ行変格など |
| 語幹の変化 | 不変 | 変化あり |
| 活用語尾 | 母音で始まる | 子音で始まる |
| 例 | 寝る・出る・似る | 減る・書く・来る |
キーワード:「語幹不変=母音語幹動詞」
五段活用の見分け方:活用形が「ら・り・る・る・れ・ろ」や「か・き・く・く・け・こ」など複数の形に分岐する場合、子音語幹の可能性が高い。「減る→減ら・減り・減る」のように語幹の後の音が変わるのが特徴。
ST国試での出題背景:言語構造の理解は失語症患者の文法的な問題分析に関連。特に活用形の産出困難は非流暢失語(Broca失語)の特徴的な症状です。