STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第18回 言語聴覚士国家試験 第146問

言語発達学第18回
正しいのはどれか。
  1. 1.1歳ころからほぼ一定の速さで語彙か増加する。
  2. 2.2歳ころから音声模倣が始まる。
  3. 3.3歳ころから語の過大般用が減少する。
  4. 4.4歳ころから音韻意識が発達する。 ✓
  5. 5.5歳ころから非現前事象についての会話が可能となる。

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 4歳ころから音韻意識が発達する。 音韻意識は、言葉の音の構造に気づき操作する能力で、読み書き習得と深く関連しています。4歳以降、子どもが韻を踏む遊びやしりとりなどを通じて、音の操作に目覚めることが発達研究で明らかになっています。これは読み書き準備期(プリリテラシー段階)の重要な発達マイルストーンです。 --- 【各選択肢の解説】 1. 1歳ころからほぼ一定の速さで語彙が増加する。 ❌ 誤り。語彙増加は「ステップ状」であり、一定ではありません。特に1歳6ヶ月以降、「語彙爆発(vocabulary spurt)」と呼ばれる急速な増加が起こり、2歳以降はさらに加速します。初期の語彙は50語程度(1歳6ヶ月)から急増する非線形パターンです。 2. 2歳ころから音声模倣が始まる。 ❌ 誤り。音声模倣はもっと早期に開始します。生後3~6ヶ月のクーイング期(喃語以前)から、乳幼児は音声の模倣を始めており、生後6~12ヶ月の喃語期も音声模倣的性質を持ちます。2歳は模倣発達の最初期段階ではなく、すでに言語的音声模倣の段階です。 3. 3歳ころから語の過大般用が減少する。 ❌ 誤り。語の過大般用(overgeneralization)は、むしろ2~3歳ピークで、その後3歳以降に「減少」するのは正しいですが、この表現は不精確です。正確には2~3歳で最も顕著であり(「わんわんも」など)、3歳以降は大人の用法へと修正されていきます。時間経過とともに自動的には減らず、能動的な言語習得を通じて修正されます。 4. 4歳ころから音韻意識が発達する。 ✅ 正しい。音韻意識(phonological awareness)は4歳以降、特に4~5歳から顕著に発達します。子どもがしりとり、韻を踏む遊び、音の分析などを通じて、言語の音構造に明確に気づくようになる段階です。これは読み書き習得の最重要予測因子であり、プリリテラシー能力の中核です。 5. 5歳ころから非現前事象についての会話が可能となる。 ❌ 誤り。非現前事象(過去・未来・仮想的出来事)についての会話はもっと早期に開始します。2~3歳から過去の経験について語り(「きのうは…」)、3~4歳には未来や仮想について話す能力が見られます。5歳はこの能力がすでに確立している段階であり、「可能となる」時期ではありません。 --- 【試験対策ポイント】 言語発達の重要マイルストーン(月齢・年齢) | 発達段階 | 時期 | 主要な発達指標 | |---|---|---| | クーイング | 生後3~6ヶ月 | 音声模倣開始、音遊び | | 喃語 | 生後6~12ヶ月 | 重複喃語(「ままま」)、指差し前兆 | | 初語 | 生後12ヶ月前後 | 「ママ」など1~2語 | | 語彙爆発 | 生後18ヶ月前後 | 語彙50語到達、2語文準備 | | 2語文・過大般用ピーク | 2~3歳 | 「わんわんも」など、語法試行錯誤 | | 文法発達・
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