第18回 言語聴覚士国家試験 第6問
リハ医学第18回
日常生活活動(ADL)の評価法はどれか。
a.GCS(glasgow Coma Scale)
b.MMT(徒手筋力テスト)
c.MWST(改訂水飲みテスト)
d.BI(Barthel lndex)
e.FIM(機能的自立度評価法)
1. a,b 2. a,c 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — d,e(BI と FIM)
ADL評価法は「日常生活動作の自立度」を測定するツールです。BIとFIMはいずれも生活行為全般の自立度を量的に評価する標準的なADL評価スケールであるのに対し、a〜cは特定の機能(意識、筋力、嚥下)を評価する検査であり、ADL評価法ではありません。
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【各選択肢の解説】
a. GCS(グラスゴーコーマスケール)
❌ 誤り。意識レベル(深昏睡から清明まで)を評価する検査であり、ADL評価法ではありません。眼球開放・言語反応・運動反応の3項目で構成され、最高15点です。
b. MMT(徒手筋力テスト)
❌ 誤り。個別筋の筋力(0〜5段階)を評価する検査です。ADL能力そのものではなく、ADLの基礎となる運動機能の評価であり、ADL評価法ではありません。
c. MWST(改訂水飲みテスト)
❌ 誤り。嚥下機能の簡便スクリーニング検査であり、誤嚥リスク判定が目的です。食事というADLの一部に関連しますが、ADL全般の自立度評価ではありません。
d. BI(バーセルインデックス)
✅ 正しい。食事・整容・入浴・トイレ・着脱衣・排尿・排便・移乗・歩行の10項目(または評価項目を含め15項目版あり)を評価し、各項目を0~100点の配点で採点します。合計100点満点で日常生活の自立度を判定する標準的なADL評価法です。
e. FIM(機能的自立度評価法)
✅ 正しい。運動項目13項目と認知項目5項目の計18項目を、7段階(1~7点)で評価します。1点「全介助」から7点「完全自立」まで、より詳細なADL自立度を測定でき、国際的な標準評価法として広く使用されています。
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【試験対策ポイント】
表:評価法の分類と目的
| ツール | 評価項目 | 目的 | ADL評価法 |
|---|---|---|---|
| **GCS** | 意識レベル | 脳損傷の重症度判定 | ❌ |
| **MMT** | 筋力 | 運動機能の基礎 | ❌ |
| **MWST** | 嚥下機能 | 誤嚥リスク判定 | ❌ |
| **BI** | 日常生活動作10~15項目 | 生活自立度(簡便) | ✅ |
| **FIM** | 生活動作18項目 + 認知 | 生活自立度(詳細) | ✅ |
重要区別:
- ADL評価法 = 「生活全般の自立度」を測定する
- 機能評価法 = 「個別機能」(筋力・意識・嚥下など)を測定する
BI と FIM の使い分け:
- **BI**:簡潔、初期評価・退院判定向け、10分程度で実施
- **FIM**:認知機能を含む詳細評価、経過追跡向け、18項目で約30分