第20回 言語聴覚士国家試験 第106問
リハ医学第20回
高齢者の長期臥床の合併症について誤っているのはどれか。
- 1.褥 瘡
- 2.肺 炎
- 3.骨量増加 ✓
- 4.筋力低下
- 5.尿路感染症
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 骨量増加
長期臥床により重力による荷重刺激が低下するため、骨吸収が進み骨量は低下(減少)します。骨量増加は誤りであり、長期臥床の合併症ではなく、むしろ逆現象が生じます。
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【各選択肢の解説】
1. 褥瘡
✅ 正しい。長期臥床により同一部位への持続的な圧迫により血流が悪くなり、褥瘡が発生します。仙骨部・大転子部が好発部位です。
2. 肺炎
✅ 正しい。臥床状態では気道内分泌物の排出が困難になり、誤嚥性肺炎や不動による肺塞栓症のリスクが増加します。
3. 骨量増加
❌ 誤り。長期臥床により重力による荷重刺激が喪失するため、骨の再吸収が促進され骨量は低下(骨粗鬆症)します。これは廃用性骨萎縮と呼ばれます。
4. 筋力低下
✅ 正しい。使用しない筋肉は萎縮し、筋力低下が急速に進行します。特に重力に抗する筋(抗重力筋)の低下が顕著です。
5. 尿路感染症
✅ 正しい。長期臥床により尿流動性が低下し、導尿や留置カテーテル使用の場合は感染リスクが増加します。
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【試験対策ポイント】
長期臥床による主要合併症まとめ:
| 合併症 | メカニズム | 予防法 |
|---|---|---|
| 褥瘡 | 持続的圧迫→血流障害 | 体位変換・除圧 |
| 肺炎 | 分泌物貯留・誤嚥 | 体位ドレナージ・嚥下訓練 |
| 筋萎縮・筋力低下 | 不動→筋蛋白分解 | 運動訓練・ROM訓練 |
| 骨量低下 | 荷重刺激喪失 | 立位訓練・垂直荷重 |
| 尿路感染症 | 尿流動性低下 | 十分な水分摂取・定期導尿 |
| 関節拘縮 | 関節の不動 | ROM訓練 |
| 深部静脈血栓症 | 血流停滞 | 早期離床・弾性ストッキング |
重要な否定知識:
- 骨量は増加ではなく「減少」する
- 廃用性骨萎縮は荷重刺激の喪失により起こる
- 本問は「誤っているのはどれか」という問い方なので、他の4つは全て長期臥床の実際の合併症