第20回 言語聴覚士国家試験 第105問
病理学第20回
誤っている組合せはどれか。
- 1.再生不良性貧血 ― 赤血球産生の低下
- 2.悪性貧血 ― 赤血球破壊の亢進 ✓
- 3.腎性貧血 ― 赤血球産生の低下
- 4.溶血性貧血 ― 赤血球破壊の亢進
- 5.鉄欠乏性貧血 ― 赤血球産生の低下
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 悪性貧血 — 赤血球破壊の亢進
悪性貧血は「赤血球産生の低下」が特徴です。ビタミンB12欠乏による造血幹細胞の分化障害が原因であり、赤血球破壊の亢進ではありません。選択肢2は誤った組合せです。
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【各選択肢の解説】
1. 再生不良性貧血 — 赤血球産生の低下
✅ 正しい。骨髄造血幹細胞の数および機能が低下し、赤血球、白血球、血小板の産生が減少します。これは「産生低下型貧血」の典型です。
2. 悪性貧血 — 赤血球破壊の亢進
❌ 誤り。悪性貧血はビタミンB12欠乏(自己免疫的に内因子が喪失)による「赤血球産生の低下」です。破壊が亢進するわけではなく、産生能が障害されます。混同しやすい誤りです。
3. 腎性貧血 — 赤血球産生の低下
✅ 正しい。腎臓から産生されるエリスロポエチン(赤血球造血因子)が低下するため、骨髄での赤血球産生が減少します。産生低下型です。
4. 溶血性貧血 — 赤血球破壊の亢進
✅ 正しい。赤血球の寿命短縮(120日から数日~数週間に短縮)により、破壊(溶血)が亢進します。これは「破壊亢進型貧血」です。
5. 鉄欠乏性貧血 — 赤血球産生の低下
✅ 正しい。鉄は赤血球の主要成分(ヘモグロビンの構成)であり、欠乏すると造血が障害されて産生が低下します。産生低下型です。
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【試験対策ポイント】
【貧血の分類表:産生低下 vs 破壊亢進】
| 分類 | 機序 | 疾患例 |
|---|---|---|
| 産生低下型 | 赤血球造血能の障害 | 再生不良性貧血、悪性貧血、腎性貧血、鉄欠乏性貧血 |
| 破壊亢進型 | 赤血球の溶血 | 溶血性貧血、自己免疫溶血性貧血 |
【悪性貧血の重要知識】
- 原因:内因子(壁細胞から産生)の自己免疫的喪失 → ビタミンB12吸収障害
- 産生低下:DNA合成障害 → 巨赤芽球性造血
- 赤血球破壊ではない
- 後遺症:脊髄亜急性変性(神経症状を伴う場合がある)
【溶血性貧血との区別】
- 溶血性貧血:赤血球破壊亢進、LDH上昇、間接ビリルビン上昇、網赤血球増加
- 悪性貧血:赤血球産生低下、ビタミンB12低値、内因子抗体陽性