第20回 言語聴覚士国家試験 第123問
神経系第20回
脳脊髄液の多くがつくられるのはどこか。
- 1.中心管
- 2.第三脳室
- 3.くも膜顆粒
- 4.中脳水道
- 5.側脳室 ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 側脳室
脳脊髄液(CSF)の約70~80%は側脳室の脈絡叢で産生されます。脈絡叢はくも膜下腔に露出する上衣細胞と毛細血管から構成される組織であり、血漿から能動輸送と拡散により脳脊髄液を産生します。
---
【各選択肢の解説】
1. 中心管
❌ 誤り。中心管は脊髄内の小腔で、脳脊髄液が流れる通路ですが、産生場所ではありません。
2. 第三脳室
❌ 誤り。第三脳室にも脈絡叢が存在し少量の脳脊髄液を産生しますが(約20~30%)、主産生部位ではなく補助的な役割です。
3. くも膜顆粒
❌ 誤り。くも膜顆粒は脳脊髄液を上矢状静脈洞に吸収・再吸収する場所であり、産生場所ではありません。
4. 中脳水道
❌ 誤り。中脳水道は脳脊髄液の流路であり、第三脳室から第四脳室へ脳脊髄液を通す通路です。産生場所ではありません。
5. 側脳室
✅ 正しい。側脳室の脈絡叢が脳脊髄液の約70~80%を産生します。脈絡叢は側脳室の下外側に位置し、最大の産生部位です。
---
【試験対策ポイント】
脳脊髄液産生・流路・再吸収
| 項目 | 場所・機構 | 役割 |
|---|---|---|
| 産生 | 側脳室脈絡叢(70~80%)、第三脳室脈絡叢(20~30%) | 産生 |
| 産生機序 | 脈絡叢上衣細胞の能動輸送と拡散 | 選択的な物質輸送 |
| 流路 | 側脳室→中脳水道→第四脳室→脊髄中心管 | CSFの移行 |
| 再吸収 | くも膜顆粒→上矢状静脈洞 | 循環完成 |
| 産生量 | 約500mL/日(脳脊髄液全体は100~150mL) | 継続産生 |
重要な否定知識:
- 脳脊髄液産生は「脈絡叢」のみで行われ、くも膜顆粒は産生しない
- 脈絡叢は「毛細血管+上衣細胞」の構造で初めて機能
- 中心管は通路であり産生部位ではない