第20回 言語聴覚士国家試験 第149問
関係法規第20回
言語聴覚士法による業務でないのはどれか。
a.人工内耳の調整
b.聴性脳幹反応検査
c.画像診断
d.組織病理学的検査
e.嚥下訓練
1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
正答:4番
解説
■ 正答:4番 — c,d(画像診断、組織病理学的検査)
言語聴覚士法で規定される業務は「音声言語医学の専門知識に基づいて、音声・言語・聴覚・嚥下に関する検査・訓練・指導を行うこと」です。画像診断と組織病理学的検査は医師の業務であり、STの名称独占業務には含まれません。
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【各選択肢の解説】
a. 人工内耳の調整
✅ 正しい。人工内耳装用者の言語聴覚リハビリテーション(聴覚活用訓練・音声言語訓練)や、デバイス設定の補助・確認はSTの業務に含まれます。医師と連携しながら、患者の聴覚活用を支援する重要な役割を担います。
b. 聴性脳幹反応検査(ABR)
✅ 正しい。聴覚検査はSTの主要業務であり、ABRは客観的聴覚検査として言語聴覚士が実施できます。新生児聴覚スクリーニングなども含まれる適切な業務です。
c. 画像診断
❌ 誤り。CT・MRI・X線などの画像診断の読影および診断は医師のみの業務です。STは検査補助や患者説明の補助には関わることはありますが、診断行為そのものは実施できません。
d. 組織病理学的検査
❌ 誤り。生検検体の顕微鏡検査と病理診断は医師・臨床検査技師の業務であり、STの業務ではありません。音声言語医学の範囲外です。
e. 嚥下訓練
✅ 正しい。嚥下障害の訓練・指導はSTの中核的業務です。VFやVEを用いた嚥下評価に基づき、代償手段や訓練方法を提案し、患者・家族・施設スタッフへの指導も含まれます。
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【試験対策ポイント】
言語聴覚士法における名称独占業務の範囲
| カテゴリ | ST業務に含まれる | ST業務に含まれない |
|---|---|---|
| 聴覚 | 聴覚検査(純音聴力検査、ABR、ティンパノメトリー)、補聴器相談 | 画像診断の読影、耳科手術 |
| 音声言語 | 音声訓練、発声指導、言語訓練 | 喉頭微細手術、薬物処方 |
| 嚥下 | 嚥下評価(VF・VE等)、嚥下訓練、食事形態指導 | 胃管挿入、内視鏡検査の医学的判定 |
| 検査一般 | 検査実施(音響分析含む) | 病理診断、医学的な最終判定 |
頻出否定知識:ST業務に含まれないもの
- 医学的診断行為(画像診断の読影、病理診断)
- 医師のみの診察行為(耳鏡検査の医学的判定)
- 薬物投与・処方
- 手術・侵襲的医療処置