第20回 言語聴覚士国家試験 第24問
神経系第20回
脳神経と起始部位との組合せで正しいのはどれか。
- 1.動眼神経 ― 中 脳 ✓
- 2.顔面神経 ― 延 髄
- 3.舌下神経 ― 橋
- 4.嗅神経 ― 間 脳
- 5.視神経 ― 小 脳
正答:1番
解説
■ 正答:1番 — 動眼神経 ― 中脳
脳神経の起始部位(脳幹における出現位置)は各神経ごとに決まっており、臨床診断や局所解剖学の基本知識です。動眼神経(CN III)は唯一、中脳から出現する脳神経であり、中脳の腹側から出現して眼球運動を支配します。
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【各選択肢の解説】
1. 動眼神経 ― 中脳
✅ 正しい。動眼神経は脳幹の最上位である中脳の腹側から出現し、瞳孔散大・毛様体筋・眼筋を支配します。CN IIIの麻痺は動眼神経核を含む中脳病変の指標になります。
2. 顔面神経 ― 延髄
❌ 誤り。顔面神経(CN VII)は橋(橋と延髄の境界)から出現します。延髄から出現するのは舌咽神経(CN IX)・迷走神経(CN X)・副神経(CN XI)・舌下神経(CN XII)です。
3. 舌下神経 ― 橋
❌ 誤り。舌下神経(CN XII)は延髄の腹側から出現します。橋から出現するのは三叉神経(CN V)・顔面神経(CN VII)・前庭蝸牛神経(CN VIII)です。
4. 嗅神経 ― 間脳
❌ 誤り。嗅神経(CN I)は脳から出現しません。嗅上皮から嗅球へ直接投射する末梢神経で、脳脊髄神経系ではなく特殊な扱いです。間脳との関係はありません。
5. 視神経 ― 小脳
❌ 誤り。視神経(CN II)は間脳の視床下部から出現する(より正確には網膜から外側膝状体への投射経路)であり、小脳とは無関係です。また視神経は感覚神経のみで、脳幹から直接出現しません。
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【試験対策ポイント】
脳幹からの脳神経出現位置(クラニアルネルブ12対)
| 脳部位 | 出現する脳神経 | 具体的位置 |
|---|---|---|
| 中脳 | CN III(動眼) | 中脳腹側 |
| 橋 | CN V(三叉)、CN VII(顔面)、CN VIII(前庭蝸牛) | 橋の側面 |
| 橋・延髄境界 | CN VI(外転) | 橋延髄溝 |
| 延髄 | CN IX(舌咽)、CN X(迷走)、CN XI(副)、CN XII(舌下) | 延髄側面~腹側 |
| 脳の外 | CN I(嗅)、CN II(視) | 末梢~間脳(特殊) |
記憶の工夫:「中橋延髄」で脳幹を上から下へ読む→出現部位を同じ順序で覚える
脳神経系統別分類
- 感覚神経:CN I、II、VIII
- 運動神経:CN III、IV、VI、XII
- 混合神経:CN V、VII、IX、X、XI
中脳病変の臨床徴候:Weber症候群(動眼神経麻痺+対側片麻痺)が典型的