STカコモン言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第20回 言語聴覚士国家試験 第29問

認知心理学第20回

第20回 言語聴覚士国家試験 第29問(認知心理学)の正答は 4 です。乳児は言語をまだ十分に使えないため、知覚・認知能力の測定は注視時間や行動など非言語的指標を用いる。

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問題
乳児の知覚・認知能力を測定する方法として適切でないのはどれか。
  1. 1.選好注視法
  2. 2.馴化・脱馴化法
  3. 3.期待背反法
  4. 4.場面想定法
  5. 5.予測注視法

正答:4番

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解説
■ 正答:4番 — 場面想定法

乳児は言語をまだ十分に使えないため、知覚・認知能力の測定は注視時間や行動など非言語的指標を用いる。場面想定法は仮想の場面を言語で説明させ判断を求める手法で、言語理解・表出を前提とするため前言語期の乳児には適用できない。


【各選択肢の解説】

1. 選好注視法
❌ 適切な方法。二つの刺激を並べて呈示し、乳児がどちらをより長く見るかで弁別や好みを測る(Fantz)。注視時間という非言語指標を用い乳児に適する。
2. 馴化・脱馴化法
❌ 適切な方法。同じ刺激の反復で注視が減り(馴化)、新奇刺激で再び増える(脱馴化)ことを利用し弁別能力を調べる。乳児研究の基本手法である。
3. 期待背反法
❌ 適切な方法。物理法則に反する事象を見せたときの注視時間の延びから、乳児の知識や期待を推定する。非言語的に認知を測れる。
4. 場面想定法
✅ 適切でない(=正答)。言語で提示した仮想場面について判断を言語で答えさせる方法で、言語能力を前提とする。前言語期の乳児には用いられない。
5. 予測注視法
❌ 適切な方法。規則的に現れる刺激を予測して先に視線を向けるかで、学習・予測能力を測る。眼球運動という非言語指標を用い乳児に適する。

【試験対策ポイント】

乳児研究の方法は「何を指標にするか」で整理すると覚えやすい。

方法指標測定対象
選好注視法注視時間弁別・好み
馴化・脱馴化法注視の増減弁別
期待背反法注視の延長期待・知識
予測注視法先行注視予測・学習

乳児法に共通するのは言語を介さず行動・視線で測る点である。言語による回答を求める方法は前言語期には使えない、と判断すれば誤りを選べる。

✍️ この解説の執筆・監修

現役の言語聴覚士(ST養成校教員)が、臨床・国家試験教育の経験と標準的な教科書・ガイドラインに基づいて執筆・監修しています。解説の下書きにはAIを活用し、人が確認・修正したうえで公開しています。

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