第20回 言語聴覚士国家試験 第33問
学習心理学第20回
行動療法と関係する学習原理でないのはどれか。
- 1.モデリング理論
- 2.分析心理学 ✓
- 3.逆制止原理
- 4.嫌悪条件づけ
- 5.オペラント条件付け
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 分析心理学
行動療法は学習原理に基づいた心理療法であり、古典的条件づけ・オペラント条件付け・モデリング・逆制止など学習理論から派生した技法を用います。分析心理学はユング理論に基づく精神分析的アプローチであり、行動療法の学習原理とは全く異なるフレームワークです。
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【各選択肢の解説】
1. モデリング理論
✅ 正しい。バンデューラの社会的学習理論に基づき、他者の行動を観察して学習することで治療的変化をもたらします。行動療法で実際に使用される重要な原理です。
2. 分析心理学
❌ 誤り。ユング(Carl Jung)の理論体系であり、無意識の象徴的意味を探求する精神分析的アプローチです。学習原理ではなく、深層心理学的な方法論のため、行動療法とは相容れません。
3. 逆制止原理
✅ 正しい。恐怖や不安などの条件反応を、それと相反する反応(弛緩など)を学習させることで消去する原理です。系統的脱感作療法の理論的基盤であり、行動療法の中核技法です。
4. 嫌悪条件づけ
✅ 正しい。不適切な行動と不快刺激を対呈示して、その行動を減弱させる古典的条件づけの応用です。たばこ依存やアルコール依存の治療で用いられます。
5. オペラント条件付け
✅ 正しい。スキナーの理論に基づき、行動の結果(強化・消去・罰)によって行動頻度を変化させる原理です。行動療法の最も基本的で広く応用される学習原理です。
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【試験対策ポイント】
行動療法に関連する学習原理:
| 原理 | 創始者 | 行動療法での応用例 |
|---|---|---|
| 古典的条件づけ | パブロフ | 系統的脱感作・嫌悪条件づけ |
| オペラント条件付け | スキナー | トークンエコノミー・強化スケジュール |
| 逆制止原理 | ウォルペ | 弛緩療法と組み合わせた脱感作 |
| モデリング理論 | バンデューラ | 不安障害・社会不安の治療 |
分析心理学との違い:
- 分析心理学=精神分析的・無意識探求型(ユング)
- 行動療法=観察可能な行動変化を目指す(学習理論ベース)
頻出紛らわしい点:「心理療法」という大カテゴリでは両者とも含まれるが、行動療法の「学習原理」として限定すると、分析心理学は完全に範囲外である。問題の限定条件を見落とさない。