第26回 言語聴覚士国家試験 第124問
学習心理学第26回
3 . 0 kHz 純音と餌との対提示を繰り返して古典的条件づけを成立させた。
正しいのはどれか。
1.3 . 0 kHz 純音は無条件刺激である。
2.唾液の分泌は自発的反応である。
3.3 . 0 kHz 純音のみを繰り返し提示する手続きは消去である。
4.3 . 2 kHz 純音と餌とを対提示する手続きは二次条件づけである。
5.2 . 8 kHz 純音のみを提示したときに唾液が分泌されることを分化という。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — 3.0 kHz 純音のみを繰り返し提示する手続きは消去である。
古典的条件づけにおいて、条件刺激(CS:3.0 kHz純音)と無条件刺激(US:餌)の対提示を繰り返すことで条件反応(CR:唾液分泌)が成立します。成立後、CSのみを繰り返し提示し続けると、USが伴わないため条件反応は次第に減弱します。この手続きを「消去」と呼びます。
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【各選択肢の解説】
1. 3.0 kHz 純音は無条件刺激である。
❌ 誤り。3.0 kHz純音は「条件刺激(CS)」です。無条件刺激(US)は「餌」であり、学習を伴わずに自動的に唾液分泌を引き起こします。条件刺激は学習の対象となる中立的な刺激です。
2. 唾液の分泌は自発的反応である。
❌ 誤り。唾液分泌は「反射的反応」です。餌(無条件刺激)に対する無条件反応であり、条件づけ後は条件刺激に対する条件反応になります。自発的反応は学習や経験に依存しない自由な行動を指します。
3. 3.0 kHz 純音のみを繰り返し提示する手続きは消去である。
✅ 正しい。条件づけ成立後、条件刺激(3.0 kHz純音)のみを無条件刺激(餌)を伴わずに繰り返し提示することで、条件反応(唾液分泌)が徐々に減弱します。この過程を「消去」と呼びます。
4. 3.2 kHz 純音と餌とを対提示する手続きは二次条件づけである。
❌ 誤り。3.0 kHz純音が条件刺激として確立した後、別の刺激(3.2 kHz純音)を既に確立した条件刺激と対提示することが「二次条件づけ」です。しかし選択肢は新しい刺激を「餌(無条件刺激)」と対提示しており、これは「高次条件づけ」ではなく単なる新規条件づけです。
5. 2.8 kHz 純音のみを提示したときに唾液が分泌されることを分化という。
❌ 誤り。これは「般化」です。3.0 kHz純音で条件づけられた反応が、周波数が異なる2.8 kHz純音にも起こる現象を「刺激般化」と呼びます。「分化」は繰り返し訓練により似た刺激間での反応を区別することであり、通常は選別訓練を要します。
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【試験対策ポイント】
古典的条件づけの用語整理
| 用語 | 定義 | 具体例 |
|---|---|---|
| 条件刺激(CS) | 学習対象となる中立的刺激 | 3.0 kHz純音 |
| 無条件刺激(US) | 自動的に反応を引き起こす刺激 | 餌 |
| 条件反応(CR) | CSに対して学習により起こる反応 | 唾液分泌 |
| 無条件反応(UR) | USに対して自動的に起こる反応 | 唾液分泌 |
消去と般化の区別
| 現象 | 内容 | 手続き |
|---|---|---|
| 消去 | 条件反応が減弱する | CSのみ繰り返し提示(USなし) |
| 般化 | 似た刺激で反応が起こる | 異なる刺激を提示(訓練なし) |
| 分化 | 似た刺激を区別する | 刺激選別訓練を実施 |
キーワード
・条件づけ成立