第20回 言語聴覚士国家試験 第36問
音声学第20回
非円唇―円唇の母音の組み合わせでないのはどれか。
- 1.[a] ― [ɶ]
- 2.[i] ― [y]
- 3.[ɯ」 ― [u]
- 4.[e] ― [ø]
- 5.[o] ― [ɔ] ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — [o] ― [ɔ]
[o]と[ɔ]はどちらも円唇母音であり、非円唇母音と円唇母音のペアではない。この問題は「舌の位置が同じで唇の丸め具合だけが異なる対応する母音」の知識を問うています。
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【各選択肢の解説】
1. [a] ― [ɶ]
✅ 正しい。[a]は低前舌・非円唇母音、[ɶ]は低前舌・円唇母音で、舌位置が同じで唇の丸め具合のみが異なります。
2. [i] ― [y]
✅ 正しい。[i]は高前舌・非円唇母音、[y]は高前舌・円唇母音で、舌位置が同じで唇の丸め具合のみが異なります。
3. [ɯ] ― [u]
✅ 正しい。[ɯ]は高後舌・非円唇母音、[u]は高後舌・円唇母音で、舌位置が同じで唇の丸め具合のみが異なります。
4. [e] ― [ø]
✅ 正しい。[e]は中前舌・非円唇母音、[ø]は中前舌・円唇母音で、舌位置が同じで唇の丸め具合のみが異なります。
5. [o] ― [ɔ]
❌ 誤り。[o]は中後舌・円唇母音、[ɔ]は低後舌・円唇母音です。どちらも円唇母音であるため、非円唇―円唇の組み合わせではなく、舌の高さが異なる円唇母音同士です。
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【試験対策ポイント】
母音の特性(舌位置と唇の丸め)
| 高さ | 前舌 | 中舌 | 後舌 |
|---|---|---|---|
| **高** | [i]非円唇・[y]円唇 | — | [ɯ]非円唇・[u]円唇 |
| **中** | [e]非円唇・[ø]円唇 | — | [ə]中舌 |
| **低** | [a]非円唇・[ɶ]円唇 | — | [ɔ]円唇 |
重要な区別
- [ɯ]:日本語の「ウ」に近い(舌を後ろに引く)
- [u]:唇を丸めた「ウ」
- [o]:舌位置が中後舌([ɔ]より高い)
- [ɔ]:舌位置が低後舌([o]より低い)
出題の狙い
問題は「舌位置が**同じまま**、唇の丸め具合だけが変わる母音ペア」を探す設問です。5番は両者とも円唇のため、舌位置(中後舌 vs 低後舌)が異なる対応関係ではなく、単なる「異なる円唇母音」です。