第20回 言語聴覚士国家試験 第40問
音響学第20回
図に2つの純音A、Bの時間波形の一部を示す。正しいのはどれか。【別図あり】
- 1.AよりBの周波数が高い。
- 2.AよりBの振幅が大きい。
- 3.AとBの位相は異なる。 ✓
- 4.AとBの周波数はともに1,000Hzである。
- 5.AとBの音圧レベルはともに0dBである。
正答:3番
解説
■ 正答:3番 — AとBの位相は異なる。
時間波形から判定できるのは、周波数・振幅・位相の3つの特性です。図を見ると、AとBは同じ周期(周波数)と振幅を持ちながら、波形のピーク位置がずれており、位相差があることが読み取れます。これが唯一の相違点です。
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【各選択肢の解説】
1. AよりBの周波数が高い。
❌ 誤り。図から両者の周期(1周期の時間)は同じであることが読み取れます。周期が同じなら周波数も同じです。周波数の違いは波形の密集度で判断します。
2. AよりBの振幅が大きい。
❌ 誤り。両波形の上下の振動幅(ピークから0ラインまでの距離)は同じです。振幅が異なれば、山と谷の高さに明らかな差が見えるはずです。
3. AとBの位相は異なる。
✅ 正しい。同じ周波数と振幅であっても、波形がX軸(時間軸)方向にずれていれば位相差があります。図からAとBのピーク位置が時間的にズレていることが読み取れるため、位相が異なります。
4. AとBの周波数はともに1,000Hzである。
❌ 誤り。図の「時間波形の一部」からは周期の時間が不明なため、具体的な周波数値を特定することは不可能です。相対的に「周波数が同じ」かどうかは判定できますが、「1,000Hzである」という絶対値は判定不可。
5. AとBの音圧レベルはともに0dBである。
❌ 誤り。時間波形(振幅)から音圧レベル(dB基準との相対値)を判定することはできません。dB値を求めるには標準音圧(20μPa)との比較が必要です。
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【試験対策ポイント】
時間波形図から読み取れる情報と読み取れない情報:
| 項目 | 判定可否 | 判定根拠 |
|---|---|---|
| 周波数 | ◎相対的に可(同じか異なるか) | 波形の周期(密集度)の比較 |
| 振幅 | ◎可 | ピークの高さ |
| 位相 | ◎可 | 同一時刻でのピーク位置のズレ |
| dB値(絶対値) | ✗不可 | 基準値との比較が必要 |
| 周波数の具体値 | △困難 | 時間軸スケール表記がないと不可 |
キーワード:
- 位相差:同じ周波数の2つの波で、対応する点(ピーク等)の時間的ズレを角度で表現
- 時間波形で見える「ズレ」=位相差あり
- dB(デシベル)判定には絶対値の音圧データが必須