第21回 言語聴覚士国家試験 第144問
言語学第21回
自動詞と他動詞の組み合わせでないのはどれか。
- 1.起きる ― 起こす
- 2.裂ける ― 裂 く
- 3.溶ける ― 溶かす
- 4.はいる ― いれる
- 5.走 る ― 走れる ✓
正答:5番
解説
■ 正答:5番 — 走る―走れる
「走る」と「走れる」は自動詞と他動詞の対ではなく、同じ自動詞の「基本形」と「可能形」の関係です。可能形は元の動詞に可能の意味を付加した形態であり、品詞の転換ではありません。
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【各選択肢の解説】
1. 起きる―起こす
✅ 正しい。「起きる」(自動詞:自分で目覚める)と「起こす」(他動詞:他者を目覚めさせる)は、自動詞と他動詞のペアです。
2. 裂ける―裂く
✅ 正しい。「裂ける」(自動詞:ものが裂ける)と「裂く」(他動詞:ものを裂く)は、自動詞と他動詞のペアです。
3. 溶ける―溶かす
✅ 正しい。「溶ける」(自動詞:砂糖が水に溶ける)と「溶かす」(他動詞:砂糖を水に溶かす)は、自動詞と他動詞のペアです。
4. はいる―いれる
✅ 正しい。「はいる」(自動詞:部屋に入る)と「いれる」(他動詞:人を部屋に入れる)は、自動詞と他動詞のペアです。
5. 走る―走れる
❌ 誤り。「走る」は自動詞ですが、「走れる」は「走る」に可能接尾辞「-れる」が付いた可能形であり、これも自動詞です。両者ともに自動詞であり、自動詞と他動詞の対ではありません。
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【試験対策ポイント】
自動詞と他動詞の区別
| 項目 | 自動詞 | 他動詞 |
|---|---|---|
| 定義 | 主語だけで完結する動作・状態 | 目的語を必要とする動作 |
| 助詞 | が格(~が) | を格(~を) |
| 例文 | 水が沸く | 水を沸かす |
| 受動化 | できない場合が多い | 受動形が作れる |
可能形の誤認に注意
- 「走れる」「読める」は可能形であり、元の動詞の品詞を変えない
- 自動詞+可能接尾辞→自動詞のまま
- 他動詞+可能接尾辞→他動詞のまま
自他動詞の対の典型パターン
- 基本形の接尾辞で判断:「-える」が自動詞、「-す」「-かす」が他動詞のことが多い
- 例:上がる(自)―上げる(他)、下がる(自)―下げる(他)、増える(自)―増やす(他)