STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第171問

言語発達障害学第21回
マカトン法の特徴はどれか。
  1. 1.1,000語以上の語彙を用いる。
  2. 2.導入の順番は任意である。
  3. 3.分かりやすいサインで表現する。 ✓
  4. 4.サインには話しことばを付け加えない。
  5. 5.文レベルの表現はできない。

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 分かりやすいサインで表現する。 マカトン法は知的障害や発達障害のある人の意思疎通を支援する総合的コミュニケーション手段です。その核心的な特徴は「分かりやすさ」であり、日常生活で頻繁に使用する概念を、明確で習得しやすいサインで表現することで、自閉症やダウン症候群など様々な障害のある人のコミュニケーション改善を実現しています。 --- 【各選択肢の解説】 1. 1,000語以上の語彙を用いる。 ❌ 誤り。マカトン法の基本語彙は約350語です。これは導入時点での初期語彙数であり、1,000語以上というのは誤りです。段階的に語彙は拡大されますが、簡潔性を保つことが設計理念です。 2. 導入の順番は任意である。 ❌ 誤り。マカトン法には「導入の順序表」が明確に定められており、機能的価値の高い語から段階的に導入します。任意ではなく、体系的かつ計画的です。 3. 分かりやすいサインで表現する。 ✅ 正しい。マカトン法の最大の特徴は「シンプルで分かりやすいサイン記号」を使用することです。習得者が容易に理解・使用でき、自発的なコミュニケーションを促進する設計になっています。 4. サインには話しことばを付け加えない。 ❌ 誤り。むしろマカトン法は「総合的コミュニケーション」アプローチであり、サイン使用時に話しことばを同時に使用します。マルチモーダル(複数様式)の併用が原則です。 5. 文レベルの表現はできない。 ❌ 誤り。マカトン法では基本語彙による単語レベルから始まりますが、適切に指導すれば文や複雑な概念表現も可能です。段階的な発展性があります。 --- 【試験対策ポイント】 マカトン法と類似手法の区別 | 項目 | マカトン法 | サインランゲージ | PEC | |---|---|---|---| | 語彙数 | 約350語(初期) | 数千語 | 視覚支援記号 | | 話しことば併用 | あり(標準) | なし | なし | | 対象者 | 知的障害・発達障害 | 聴覚障害 | 自閉症スペクトラム | | 導入順序 | 決まっている | - | - | | 文レベル表現 | 可能 | 可能 | 可能 | マカトン法の設計基本 ・「シンプルさ」と「分かりやすさ」を最優先 ・話しことば+サイン+ジェスチャーの総合的使用 ・段階的語彙導入により系統的進行 ・知的障害のある人の自発的表出を促進する手段
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