STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第26問

認知心理学第21回
言語反応による測定が適切でないのはどれか。
  1. 1.感覚記憶
  2. 2.短期記憶
  3. 3.手続き記憶 ✓
  4. 4.エピソード記憶
  5. 5.顕在記憶

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — 手続き記憶 手続き記憶は運動技能や条件付けなど「身体を使った学習」であり、言語で報告することが本質的に困難です。一方、1~2番と4~5番は「内容の思い出し」を言語で説明できるため、言語反応による測定が適切です。 --- 【各選択肢の解説】 1. 感覚記憶 ✅ 正しい。感覚記憶(視覚的短期記憶など)は「見た直後に何が見えたか」を言語で報告させることで測定できます。 2. 短期記憶 ✅ 正しい。短期記憶は「数字や単語を覚えて復唱する」など、言語反応で直接測定できる記憶です。 3. 手続き記憶 ❌ 誤り。手続き記憶は自転車乗車・楽器演奏・スポーツなど「やり方を体で覚える」記憶です。このタイプは言語化が困難で、実行(パフォーマンス)で測定する必要があり、言語反応による測定は適切ではありません。 4. エピソード記憶 ✅ 正しい。エピソード記憶は「いつ・どこで・何があったか」という場面の記憶で、言語で詳しく報告できます。 5. 顕在記憶 ✅ 正しい。顕在記憶は「意識的に思い出す」記憶(宣言的記憶)であり、言語反応による測定が基本的な測定方法です。 --- 【試験対策ポイント】 記憶分類と測定方法の対応表: | 記憶タイプ | 説明 | 言語反応での測定 | 適切な測定法 | |---|---|---|---| | 感覚記憶 | 感覚入力直後の保持 | ✅ 可能 | 言語報告 | | 短期記憶 | 数秒~数分の保持 | ✅ 可能 | 復唱・再認 | | エピソード記憶 | 時間・場面を含む個人経験 | ✅ 可能 | 言語回答 | | 顕在記憶 | 意識的に思い出す | ✅ 可能 | 言語報告 | | **手続き記憶** | **運動技能・条件付け** | ❌ **困難** | **実行測定** | 頻出の否定知識:手続き記憶は「暗黙的記憶」の代表であり、試験中の実行課題(自動車運転・楽器演奏の模擬など)や、反応時間・正答率といった行動指標で測定します。言語で「やり方を説明して」測定することは、手続き記憶本来の「無意識に体が覚えている」性質に反します。
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