第21回 言語聴覚士国家試験 第46問
言語学第21回
1文字で表音と表意の両方の役割を担うのはどれか。
- 1.ローマ字
- 2.漢字 ✓
- 3.ひらがな
- 4.ギリシャ文字
- 5.カタカナ
正答:2番
解説
■ 正答:2番 — 漢字
漢字は表意文字(意味を表す)と表音文字(音を表す)の両方の役割を1文字で担う唯一の文字体系です。例えば「木」は意味(木という物体)を表しながら、同時に「モク」という音価も持ちます。日本語の表記体系の中で、この二重性を持つのは漢字だけです。
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【各選択肢の解説】
1. ローマ字
❌ 誤り。ローマ字はラテン文字であり、純粋な表音文字です。音韻を表すのみで、1文字が意味を持つことはありません。
2. 漢字
✅ 正しい。漢字は表意文字として「木」「火」「水」など意味を持ちながら、同時に各文字が音読み・訓読みという音価(表音性)も持ちます。この二重性が漢字の本質です。
3. ひらがな
❌ 誤り。ひらがなは表音文字であり、音韻のみを表します。個々の文字は意味を持たず、単語全体で初めて意味を成します。
4. ギリシャ文字
❌ 誤り。ギリシャ文字はローマ字と同じく表音文字です。α、β、γなどの各文字は音を表すのみで、個別の意味は持ちません。
5. カタカナ
❌ 誤り。カタカナはひらがなと同じく表音文字であり、外来語や音を表すのみです。1文字が独立した意味を持つことはありません。
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【試験対策ポイント】
表文字体系の分類
| 文字体系 | 分類 | 日本語での用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 漢字 | 表意文字(+表音性) | 名詞・動詞の語幹 | 1文字で意味と音を持つ |
| ひらがな | 表音文字 | 助詞・助動詞・活用部分 | 音のみを表す |
| カタカナ | 表音文字 | 外来語・擬音語 | 音のみを表す |
| ローマ字 | 表音文字 | 外国語綴り | 音のみを表す |
| ギリシャ文字 | 表音文字 | 科学記号 | 音のみを表す |
重要知識:言語聴覚士は日本語の音韻体系のみならず、文字の性質(表音vs表意)を理解し、失読症や読字障害の評価・訓練に活かします。特に漢字と仮名の処理メカニズムが異なることは、神経心理学的に重要です。