STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第21回 言語聴覚士国家試験 第66問

言語発達学第21回
2歳児の音声言語表出でみられるのはどれか。 a.「きのう○○した」と報告する。 b.「これなあに」と質問する。 c.「ほんよんで」と要求する。 d.「どうやって」と尋ねる。 e.「ぼく」や「わたし」を使用する。 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:3番

解説
■ 正答:3番 — b.「これなあに」と質問する。 c.「ほんよんで」と要求する。 2歳児は語彙爆発期(約50~200語)を経て、2語文から3語文へ発達する時期です。この段階では、物の名前や機能に対する好奇心から「これなあに」という質問が増え、また自分の欲求や要求を直接的に言語化する「ほんよんで」といった表現がみられます。一方、過去の出来事の報告や複雑な疑問詞の使用、代名詞の適切な使用はいずれも3歳以降の発達です。 --- 【各選択肢の解説】 a.「きのう○○した」と報告する ❌ 誤り。2歳児は時間概念が未発達で、過去の出来事を時系列で報告する能力がありません。過去形の使用や出来事の報告は3歳以降の発達段階です。 b.「これなあに」と質問する ✅ 正しい。2歳児の著しい特徴の一つが、周囲の事象に対する旺盛な好奇心です。「なあに」疑問は2歳前後から出現し、物の名前や機能を知りたいという欲求を言語で表現しています。 c.「ほんよんで」と要求する ✅ 正しい。2歳児は自分の欲求を直接的に言語化します。「~で」という機能語も出現し始める時期で、「~して」「~くれ」といった要求表現は2歳児の典型的な発話パターンです。 d.「どうやって」と尋ねる ❌ 誤り。「どうやって」は方法や手段を問う高度な疑問詞で、3歳後半から4歳以降に発達します。2歳児では「なあに」「だれ」といった基本的な疑問詞に限定されています。 e.「ぼく」や「わたし」を使用する ❌ 誤り。2歳児は自分や他人に対して、まだ人称代名詞を適切に使い分けられません。「ぼく」「わたし」の習得と安定は3歳以降、特に4歳以降の発達です。2歳児は自分の名前で自分を指すことが多いです。 --- 【試験対策ポイント】 2歳児の言語発達(月齢の目安) | 月齢 | 語彙数 | 構文・表現 | 会話機能 | |---|---|---|---| | 1歳6ヶ月 | 50語 | 1語文・音韻変化(バナナ→ナナ) | 指差し命名 | | 1歳8~10ヶ月 | 50~200語 | 語彙爆発期開始 | 「ママ、あった」(報告) | | 2歳 | 200~300語 | 2~3語文・「~で」出現 | 「これなあに」「~して」 | | 2歳6ヶ月 | 500語以上 | 3~4語文・簡単な短文 | 「なぜ」質問増加 | | 3歳 | 1000語以上 | 4語文以上・複文萌芽 | 過去形の使用・「どこに」「だれが」 | | 4歳 | 1500語以上 | 複文・仮定法 | 「どうやって」「なぜ」の理由応答 | 2歳児で避けるべき誤解 | 誤り | 正しい理解 | |---|---| | 2歳児は簡単な過去形を使う | 過去形の安定は3歳以降。2歳児は「しちゃった」の現在完了形のみ | | 人称代名詞「ぼく」が2歳で出現 | 習得は3~4歳以降。自分の名前を使う段
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