STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第1問

医学総論第22回
誤っている組み合わせはどれか。 a.コロニーの建設 ― インクルージョン b.カルテ開示 ― 患者の権利 c.インフォームドコンセント ― 患者の自己決定権 d.守秘義務 ― 個人情報保護法 e.ヘルシンキ憲法 ― 完全参加と平等 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e

正答:2番

解説
# 第22回 第1問 解説 ■ 正答:2番 — a,e 医学倫理と障害者福祉に関する基本概念の組み合わせから、誤った対応関係を選ぶ問題です。a(コロニーの建設とインクルージョン)とe(ヘルシンキ宣言と完全参加と平等)が誤った組み合わせです。 --- 【各選択肢の解説】 a. コロニーの建設 — インクルージョン ❌ 誤り。コロニーは障害者を一般社会から隔離した大規模収容施設であり、むしろインクルージョン(包括・社会への完全参加)の理念とは**正反対**の概念です。コロニー建設への反省から、ノーマライゼーションやインクルージョンの理念が生まれた経緯があります。 b. カルテ開示 — 患者の権利 ✅ 正しい。カルテ開示は患者が自身の医療情報を知る権利の一部であり、リスボン宣言(患者の権利章典)で規定された「情報を得る権利」に基づきます。 c. インフォームドコンセント — 患者の自己決定権 ✅ 正しい。インフォームドコンセントは十分な説明を受けた上での同意であり、患者の自己決定権を保障するための中核的概念です。 d. 守秘義務 — 個人情報保護法 ✅ 正しい。守秘義務は医療従事者の倫理的・法的責任であり、個人情報保護法や刑法134条(秘密漏示罪)によって法的に裏付けられています。 e. ヘルシンキ宣言 — 完全参加と平等 ❌ 誤り。「完全参加と平等」は**1981年の国際障害者年**のスローガンです。ヘルシンキ宣言は「ヒトを対象とする医学研究の倫理原則」を定めたもので、研究被験者の保護とインフォームドコンセントが中心テーマです。 --- 【試験対策ポイント】 **主要な宣言・理念の対応関係**: | 宣言・理念 | 主要テーマ | |---|---| | **ヘルシンキ宣言**(1964) | 医学研究の倫理・被験者保護 | | **リスボン宣言**(1981) | 患者の権利(知る権利・自己決定権) | | **ジュネーブ宣言**(1948) | 医師の職業倫理(現代版ヒポクラテス) | | **国際障害者年**(1981) | 完全参加と平等 | **障害者福祉の理念の整理**: - **ノーマライゼーション**:障害者も健常者と同じ普通の生活を送れる社会を目指す - **インクルージョン**:分け隔てなく同じ場で共生する(包括) - **コロニー**:隔離型の大規模収容施設 → 現在は否定的に評価される 「完全参加と平等」=国際障害者年のスローガン、と覚えておくこと。ヘルシンキ宣言と混同しやすい頻出ポイントです。
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