STカコモン — 言語聴覚士国家試験 過去問・解説

第22回 言語聴覚士国家試験 第104問

病理学第22回
誤っているのはどれか。
  1. 1.正常細胞には癌抑制遺伝子が存在する。
  2. 2.癌細胞には異型性がある。
  3. 3.癌細胞はリンパ管に侵入する。
  4. 4.上皮腫瘍は中胚葉由来である。 ✓
  5. 5.早期癌の定義は臓器によって異なる。

正答:4番

解説
■ 正答:4番 — 上皮腫瘍は中胚葉由来である。 上皮腫瘍は外胚葉または内胚葉由来です。中胚葉由来は間葉組織(肉腫)です。選択肢4は胚葉由来を誤って述べており、誤っています。 --- 【各選択肢の解説】 1. 正常細胞には癌抑制遺伝子が存在する。 ✅ 正しい。癌抑制遺伝子(p53、Rbなど)は正常細胞に存在し、細胞増殖を抑制する働きをしています。癌化では両アレルが不活化される必要があります。 2. 癌細胞には異型性がある。 ✅ 正しい。異型性(atypism)は癌の本質的特徴で、核の大型化・核小体の明瞭化・核分裂像の増加などが認められます。組織学的診断の基準となります。 3. 癌細胞はリンパ管に侵入する。 ✅ 正しい。癌細胞が血管やリンパ管に侵入することは浸潤転移の重要な機序です。リンパ節転移はリンパ管侵襲を通じて生じます。 4. 上皮腫瘍は中胚葉由来である。 ❌ 誤り。上皮腫瘍は外胚葉由来(皮膚癌など)または内胚葉由来(消化管癌・肺癌など)です。中胚葉由来は間葉系組織の腫瘍(肉腫)であり、上皮腫瘍(癌腫)とは異なります。 5. 早期癌の定義は臓器によって異なる。 ✅ 正しい。早期癌の定義は臓器依存的です。例えば胃癌は粘膜下層まで、大腸癌はやや異なる基準が用いられます。これは各臓器の予後因子が異なるためです。 --- 【試験対策ポイント】 胚葉由来と腫瘍分類 | 胚葉 | 由来組織 | 腫瘍タイプ | 代表例 | |---|---|---|---| | 外胚葉 | 上皮・神経系 | 癌腫 | 皮膚癌・脳腫瘍 | | 中胚葉 | 間葉系 | 肉腫 | 骨肉腫・脂肪肉腫 | | 内胚葉 | 消化管・呼吸器上皮 | 癌腫 | 胃癌・肺癌 | 癌の本質的3特徴 - 異型性(細胞核の異常) - 浸潤性(周囲組織への侵襲) - 転移性(リンパ管・血管への侵入) 早期癌の定義(臓器差あり) - 胃癌:粘膜層あるいは粘膜下層に限局 - 大腸癌:固有筋層を超えない範囲 - 子宮頸癌:基底膜より深い浸潤がない場合
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